エリザベス・シュー(リービングラスベガス、カクテル、バックツーザフューチャー2,3、インビジブル)の登場だ。フィリップ・ノイス監督(パトリオットゲーム)、主演ヴァル・キルマーでお送りする「セイント」、子供の頃、ロジャー・ムーア主演していたテレビドラマ「サイモンテンプラー」のリメイクだ。

子供の頃のトラウマから大盗賊になってしまったサイモン・テンプラー(バル・キルマー、「ドアーズ」)の獲物は、ロシアの大企業家トレアティックのお宝。途中、トレアティックの息子イリアに邪魔されるが、なんとか盗み出すことに成功した。するとその腕を見込んだトレアティックがサイモンに、オクスフォードの研究者が発見したと言われる「核融合」の方程式を盗み出せと依頼してくる。ロシアのエネルギー危機を我が手で解決して大統領の座を目指そうとしているのだ。ところが、トレアティックは石油の買い占めを行っていた。ロシアのエネルギー危機の張本人こそトレアティックだったのだ。

サイモンは早速オクスフォードへ向かうが、そこで出会ったのは美しい女性研究者エマ・ラッセル(エリザベスシュー)だった。その美しさに任務を忘れそうになったサイモンだったが、無事に方程式を盗み出す。

ところが、その方程式の解法はエマにしかわからない。トレアティック一味は再び、エマに魔の手を伸ばす。怒ったサイモンはエマを守り、トレアティック一味の狙いを叩きつぶす決心をした。

映画としては、変装スパイものに属するが、バルキルマーの顔はかなり特徴的で、全然化けていない。トリックもまったくないし、援軍が来るのも、場当たり的で、ストーリーに深みがない。バル・キルマーってのは、脚本を選ばないのか?

しかしエリザベスシューの美貌だけは、(少々顔が角張っていることを気にしなければ)文句の付けようがない。ハーバード大卒の知性をもってすれば、初な天才物理学者の演技など、ちょちょいのちょいである。巨乳タレント扱いされているが、オスカーにもノミネートされたほどの大女優。お色気シーンは控えめだが、彼女の魅力だけで保っている映画だ。

ということで、☆☆星二つ。一個はエリザベス一人でおまけ。

セイント(The Saint, 1997, USA)

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