なくなったフランキー・レインも録音していた「ジェラシー」は有名な曲だが、意外にその作曲家は知られていない。
ところが、次のページを見つけた。
それによると、この曲が作られた事情は次のようである。
このコンチネンタル・タンゴの名曲は、デンマークの著名な音楽家によって1920年代に作曲された。
当時ガーデは、渡米してニューヨーク・フィルでの演奏活動の後、再び祖国デンマークへ帰国し、劇伴音楽の作曲などをしていた。
そしてある日、新聞に載っていた、夫が嫉妬から妻を殺した事件にインスパイアされて、この曲を思いつく。
はじめは”Jalousie”というフランス語の題名であった。(英語圏以外ではこの方が有名である。)
アメリカでは「ドンQ(怪傑ゾロの息子)」(1925)というダグラス・フェアバンクス(父親の方だ。)主演の無声映画の音楽に採用され、ヒットした。当時は映画館が映画音楽の生演奏をつけていたのだ。なお、英語による作詞はVera Bloomによる。
タンゴなのに、デンマーク人がアメリカでヒットさせたとは、思ったより国際的背景を持つ曲だ。
ジーン・ケリー、フランク・シナトラとトム&ジェリーの共演で話題となった「錨を上げて」(1945)でキャスリン・グレイソンがこの歌を唄っている(オリジナルサウンドトラック所収)が、このときは”Jealousy”という英語の題名になっていた。
その後、Frankie Laineの歌唱でリバイバルし、その後も世界中で何十年と演奏され続けている。
また、日本では漣健児が詞を付けている。
ようつべでは、クラシック風にアレンジされたものがアップされている。
オーケストラ
ギター・ヴァイオリン・チェロのトリオ演奏
アコースティックギターのソロ
そして中でも多いのが、アイスダンスの音楽だ。
アイスダンスSP
Kathryn Graysonの歌は典型的なタンゴ(iTMSで試聴可能)だが、手持ちのFrankie Laineの歌(ベスト盤)は今風のアレンジがされている。
1950年代の彼の録音は昔風のタンゴだったのではないかな。
Anchors Aweigh
Jezebel: The Best of Frankie Laine

ジェラシーの作曲家ヤコブ・ガーデ(1869-1963)

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