ドワイト・テイラー作のブロードウェイ・ミュージカル・コメディー「陽気な離婚」の映画化で、ジョージ・マリオン・ジュニアとドロシ・ヨーストが共同脚色し、監督にはマーク・サンドリッチが当たった。主役はフレッド・アステアジンジャー・ロジャースのチームでアリス・ブラディ、エドワード・エヴァレット・ホートンが共演する。

 

 

あらすじ

 
米国人ダンサーのガイは親友の英国人弁護士エグバートとパリからロンドンへ帰る途中、税関で美しい女性と出会い一目惚れする。
ガイはロンドン中を捜して彼女と見つけるが、ミミという名前だけ教えられて再び姿を消す。
エグバートはミミの伯母ホーテンスから、姪が夫ルバートにネグレクトされているので別れさせてと依頼を受ける。そこでトネッチという仕掛人を雇ってミミと一夜を過ごさせ、ルバートを怒らせて離婚を成立させようと考える。
エグバーグは現場に海水浴場を選び、ガイを連れて出掛ける。ミミもホーテンスと一緒に来ている。ようやくミミと会えたガイは愛を告白する。ミミはガイをトネッチと勘違いして怒るが、本物のトネッチが現れたので、ミミは自分が結婚したが破綻していること、離婚した暁にはガイと婚約することを約束する。
そして流行のコンチネンタル・ダンスを踊って陽気に一夜を明かす。
翌朝、夫ルバートがやって来るが、ガイがいようと全く別れる気はない。しかし給仕がルバートをブラウン教授と呼んだので、ガイが尋ねるとフランス人女性と訪れたことがあると答える。ここに来て、形勢逆転し晴れて離婚が成立し晴れてガイとミミは婚約する。

 

雑感

 
アステア・ロジャースのくっ付いたり離れたりのラブコメディの第一作だ。
作品は1934年作だしスタジオ収録中心で「夜も昼も」から「コンチネンタル」(アカデミー音楽賞)へのダンス・シーケンスは実に楽しい。
ロジャースは受けのダンスだ。リタ・ヘイワースは緊張して硬くなっていたが、ロジャースは相手に任せて自己主張をしないダンス。それがフレッド・アステアを最も生かすコンビだったわけだ。

 
ベティ・グレイブルエドワード・ホートンと組んで「レッツ・ノック・ニー」を歌い踊るシーンがある。ベティ・グレイブルはその後もアステア・ロジャースの映画に出てきて、次第に人気を集めスタアとなり第二次世界大戦の代表的ピンアップガールに上り詰めた。

 

スタッフ・キャスト

 
監督 マーク・サンドリッチ
製作 パンドロ・S・バーマン
脚本 ジョージ・メリオン・ジュニア 、 ドロシー・ヨースト
撮影 デイヴィッド・エーベル

 
配役
ガイ   フレッド・アステア
ミミ   ジンジャー・ロジャース
ホーテンス叔母 アリス・ブラディ
エグバード   エドワード・エヴァレット・ホートン
トネッティ   エリック・ローズ
夫ルパート   ウィリアム・オースティン
ノック・二ーズ  ベティ・グレイブル
 

コンチネンタル The Gay Divorcee 1934 RKO製作・配給 アステア・ロジャース第一回主演作品

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