アーノルド・シュワルツネッガー主演第五作で初めて「筋肉による笑い」を創造したアクション大作だ。1000万ドルの予算に対して、全世界収益が2239万ドルだ。
監督はマーク・レスター、音楽はジェームズ・ホーナー、撮影はマシュー・レオネッティ。主題歌はパワー・ステーションが歌っている。
あらすじ
コマンドー部隊の隊長として世界中で闇の仕事をしてきたメイトリクス大佐は退役し山中で娘と2人きりに生活を楽しんでいた。そこへカービー将軍がやって来て、かつての部下たちが次々に暗殺されていると言う。警備の部下を残して将軍は去るが、謎の集団に襲われ部下は皆殺しにされ、娘を誘拐される。車で追うが、ついに捕まってかつての部下ベネットに麻酔弾を打ち込まれる。目が覚めると某国政治家のアリアスがいて、かつてメイトリクスが起こしたクーデターで政権を奪取した現大統領を暗殺せよと命ずる。実行しなかった場合、監禁している娘を殺すというのだ。
メイトリクスは南米に飛行機で送られる。ところが護送役の男を縊り殺して離陸寸前に脱出して、空港まで送り届けたチビを探した。チビは航空士見習いの中国系黒人シンディに絡んでいて、利用することを思いつく。警備員を交えた大銃撃戦になるが、カーチェイスの結果チビから連絡場所を聞き出すと崖下に落として殺す。連絡場所のラブホテルでシンディと待っていると、チビの仲間クックが現れる。クックを難なく倒し、領収書から給油所が割り出され、そのオフィスで海図を発見してサンタバーバラ付近の島が怪しくなって来た。メイトリクスが軍用品購売店に押し入って兵器類をシンディに渡すが、彼は警察に逮捕されてしまう。そこでシンディがロケットランチャーを発射して護送車を破壊しメイトリクスを救出する。そして港の水上飛行機で島に上陸する。メイトリクスは鬼神の形相で敵の兵士を皆殺しにする。アリアスも射殺したが、娘ジェニーは見当たらない。するとベネットがジェニーを連れてくる。彼はメイトリクスの命のみが狙いだった。1対1で勝負だと言うメイトリクスの誘いに乗って、ジェニーを離したベネットだが、メイトリクスに鉄パイプを腹に撃ち込まれて絶命する。
そしてカービー将軍の誘いを断って、ジェニー、シンディーと2人で無断で借りた水上飛行機に乗り本土に帰っていく。
雑感
この時代のアクションにCGは使ってない。シュワルツネッガー自身がスタントするシーンも多く見られる。
意外にIMDBでは6点台の低評価だったが、それはプロデューサー・カットの評価だろう。
ディレクターズ・カットは露骨な暴力描写があり、ギャップとしてのギャグが生きてくるから、面白い。
吹替版にすると、さらに笑いが増してくる。
スタッフ・キャスト
監督 マーク・L・レスター
製作 ジョエル・シルヴァー
原案 ジョセフ・ローブ3世 、 マシュー・ワイズマン 、 スティーヴン・E・デ・スーザ
脚本 スティーヴン・E・デ・スーザ
撮影 マシュー・F・レオネッティ
特殊効果 ヘンリー・ミラー
音楽 ジェームズ・ホーナー (本格的作品初の音楽監督)
配役
メイトリクス大佐 アーノルド・シュワルツェネッガー (玄田哲章)
シンディ レイ・ドーン・チョン (土井美加)
アリアス ダン・ヘダヤ (小林勝彦)
ベネット ヴァーノン・ウェルズ (石田太郎)
カービー将軍 ジェームズ・オルソン (阪修)
チビのサリー デイヴィッド・パトリック・ケリー
ジェニー アリッサ・ミラノ (岡本麻弥)
クック ビル・デューク