円谷英二が亡くなった直後の夏休み東宝チャンピオン祭りの怪獣映画。
太平洋セルジオ島は戦争中日本軍が占領していたので島民は日本語を話すことができる。
その島に日本のリゾート開発会社が目を付け開発準備を始める。
一方、宇宙無人探査機ヘリオスがセルジオ島付近の海域に落下して以来、イカやカニ、カメが巨大化するという怪現象が続発する。
開発業者は調査隊を組んで送り込むが、そこで彼らが目にしたものは・・・
巨匠が亡くなって予算削減するためか安易な作りだ。
確かに怪獣のデザインは凝っているが、アクションが手抜き。
ゴジラやウルトラマン、セブンに見られた愛嬌がない。
怪獣映画の原点回帰を目指したと言うが・・・
またせっかく宇宙スケールの話なのに、いつの間にか太平洋の孤島の密室に話は置き換えられていた。
宇宙人ももう少し地球侵攻戦略を立ててこい。
やはりこの時代にはヒーローが必要だったろう。
それともガメラに対抗し東宝のカメ怪獣を出すことによって、大映の怪獣ファンを引き戻したかったのか?
製作 田中友幸 / 田中文雄
監督 本多猪四郎
脚本 小川英
撮影 完倉泰一 / 真野田陽一
美術 北猛夫 / 井上泰幸
音楽 伊福部昭
特撮 有川貞昌
出演
久保明
高橋厚子
土屋嘉男
佐原健二
小林夕岐子
佐藤宜丈
中村哲
堺左千夫
藤木悠
当銀長太郎
大前亘
ゲソラ・ガニメ・カメーバ決戦!南海の大怪獣 1970 東宝