エイリアン、ブラックレイン、ブレードランナーのリドリースコット監督が演出する「グラディエーター」をシネコンで見てきた。
CMを見る限り、チャールストン・ヘストンの「十戒」と、リチャード・バートンの「聖衣」を足して2で割ったのかと予想したが、ちょっと違っていた。
ローマ時代、ゲルマニア征伐で殊勲の将軍(ラッセル・クロウ)は、若い皇帝に疎まれその立場を追われる。
皇帝に妻子を惨殺された失意の将軍は、剣闘士(グラディエーター、観客の前で殺し合いして勝ったら生き残るファイターのこと)となり復讐の時を待つ。
やがて連戦連勝の彼は、ローマのコロッセウム大会に出場が決まり、ついに皇帝の前に姿を現す。
彼は皇帝のし向ける刺客を次々とローマ市民の目の前で倒し、ローマっ子の支持を勝ち取っていく。
最後はついに皇帝が彼の前に立ちはだかるのであった。
☆
その後はお楽しみだが、映画としては5点中3.5点というところ。
マイナス1.5点は、後に残るものは大して無かったことによる。
造りが派手だから、映画館での鑑賞をお薦めしておこう。
アクションはスタローン的で、ローマ時代の「ランボー」という気もしないではない。
筋をもっとわかりやすく言ったら、「タイガーマスク」だ。
最後に敵の首領が自らリングに上がるんだから(笑)
また、結構血なまぐさいシーンが多いのだが、妻子の復讐劇ということで、ご婦人の心も引きつける作品。
でも、子供は見たらあかん。
映像では派手なカメラワークに曳かれた。とはいえコロセウムなんか実際に作ったわけではなく、CGだろうから、撮影というよりSFXスタッフの腕なのだろう。
ローマ市内を空高くから捉えたシーンには、どきっとした。
古代都市を飛行機から見たらどうなるかなんて、考えたこともなかった(笑)
音声では、5.1chをかなり上手に利用していた。
今や映画の売上は興行収入よりケーブルテレビ放送権収入、ビデオレンタル、販売収入の方が多いから、アメリカ映画はとくにホームシアタで見たときの効果を大きく取り入れている。
たとえば後ろのチャンネルが単独で、かなり派手に鳴っていた。
これはドルビープロロジックのビデオで見たら効果半減。
DVDの方が良いはず。
コロッセウムのシーンでは四方八方から観客の歓声が聞こえて、自分も競技場の真ん中に立っているような気分にさせられる。
フロントの音も良くて、センターとフロントの分離が良く、そういった辺りで、最新映画館での鑑賞をお薦めするわけだ。
永遠のセルマ・リッター
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