1971年、それまで10年の歴史を持つジャズ・クルセイダーズが敢えてジャズ・ファンク・バンドとして、ザ・クルセイダーズという名前に改称して出直した。
マイナーレーベルで二枚出した後、ブルーサム・レーベルから発売した二枚組LP「クルセイダーズ・1」は題名の通り、ここからザ・クルセイダーズの歴史は始めるという強い決意が感じられる。
A1. That’s How I Feel
A2. So Far Away
B1. Put It Where You Want It
B2. Mystique Blues
B3. Full Moon
C1. Sweet Revival
C2. Mud Hole
C3. It’s Just Gotta Be That Way
C4. Georgia Cottonfield
D1. A Shade Of Blues
D2. Three Children
D3. Mosadi (Woman)
初手A1は「That’s How Feel」(作曲ウィントン・フェルダー)で、左チャンネルの重たいエレキ・ベースがバンドの自己紹介してくれる。A2「So Far Away」はキャロル・キングの作曲で洗練されているが、出来が良くてカットできなかったのだろう。11分と最も長尺だ。やはりベースが主役。そしてB3「Full Moon」は、ホーンが中心だがドライブ感がすこぶる良い。C4の「Georgia Cottonfield」(ジョー・サンプル作曲)はゴージャスな曲調。D1にひっくり返すと、同じジョー・サンプル作曲だが、ファンク丸出しの「A Shade of Blues」、ラストD3はウェイン・ヘンダースン作曲のスロー・バラード「Mosadi」。
パーソネルは、豪華で分厚い構成である。
- ジョー・サンプル Key
- ウィルトン・フェルダー Ts
- ウェイン・ヘンダースン Tb
- ラリー・カールトン G
- アーザー・アダムズ G
- デイビッド・T・ウォーカー G
- チャック・レイニー B
- スティックス・フーパー Ds
クロスオーバーやファンクに慣れない人にこの二枚組は胃もたれを起こすかも知れないが、ブラコン道を修めたい人は是非どうぞ。
でも真っ黒けの曲ばかり続くわけではないから、ご安心を。