日本のコンゲーム映画。原作は道尾秀介のミステリ小説。最後の最後にハートウォーミングなどんでん返しがある。
タケは家族を失った思い出を引きずりながら、詐欺師として生きてきた。ひょんな成り行きで新米詐欺師テツと組むことになる。競馬場で詐欺師を騙すケチな商売をしていたが、ある日スリを働いた少女まひろを助けた。世を拗ねたその娘はテツがかつて貸金回収業をしていたときの被害者の娘に酷似していた。何時の間にかまひろの姉やひろ、その恋人貫太郎までタケとテツの部屋に転がり込む。共同生活する疑似家族が出来て、タケの顔にも笑顔が戻る。
タケはかつて貸金回収業のやり口を警察にチクって逃げたことがある。従って奴らの復讐を恐れていたが、今回の隠れ家も奴らに見つかったようだ。そこでタケは敵の全滅を目論んで、詐欺師として最後の大勝負を仕掛ける。
上納金を全額騙し取られたヤクザがどうなったかは考えたくないが、疑似家族については心温まる映画に仕上がっていた。伊坂幸太郎の作品だと、こうは問屋が卸さない。
最後の詐欺もどんでん返しが数多くあるが、その事件後にある最後のどんでん返しはネタバレせずに隠しておく。
監督 伊藤匡史
脚本 伊藤匡史
原作 道尾秀介
撮影 岡雅一
配役
竹夫 阿部寛
鉄巳 村上ショージ
やひろ 石原さとみ
まひろ 能年玲奈(朝ドラ「あまちゃん」より以前の演技が見られる)
貫太郎 小柳友
ヒグチ 鶴見辰吾
ノガミ 古坂大魔王(ピコ太郎のBreak前の姿が見られる)
カラスの親指 2012 ファントム・フィルム/フォックス