人気は大崎昭一の息子大竹師が管理する戸崎ルージュバック、岩田騎乗の逃げた桜花賞馬レッツゴードンキ、内枠に入って変わり身が期待される横山ココロノアイの順、次いで忘れな草賞勝ちのミッキークイーンがディープ産駒として最上位人気、フィリーズレビューの勝ち馬クイーンズリング、桜花賞二着馬クリミナルと続く。上位人気勢の種牡馬はマンハッタンカフェ、キングカメハメハ、ステイゴールド、ディープインパクトで固まっている。

桜花賞の前に馬体を減らした馬が多いため、馬体重の変動が心配な馬がとくに栗東で何頭かいる。
雨の不安は一切ないようだ。ステイゴールド産駒は少し厳しくなったか。
昨日のメイン1800mは前半58秒2で8枠の1番人気サトノアラジンが外から抜け出して逃げた穴馬を差し切って勝った。
最終レース1400mで前半は56秒9のややハイペースだったが直線馬群が内と外に分かれ、内を通って勝った1番枠の1番人気馬を初めとして好位勢が上位を独占した。
とくに昨日は軽いスピード馬場だったが、今日はまた散水するかもしれないから普通じゃないかな。
今朝の未勝利2400m戦を見る限り、前半61秒5のスローだが直線で並ぶと外の馬もしぶとかった。
1枠のドンキとしては、ある程度流れた方が嬉しいと思う。
岩田としてはディープブリランテのダービー経験があるから、二三番手で直線早め先頭から押し切りたかろう。
一番人気の戸崎を買いたくないとすれば、フェノーメノ級の鋭さを持つ馬を買うが、ミッキー、クイーンズ、クリミナル、アンドリエッタあたりが相手かな。ココロノアイは決め手に欠けそうだからある程度前で競馬したい。

まあ、最終決定は馬体重の変動を見てからだ。

馬体重が発表され、ドンキは二走続けての減少、クルミナルが10キロ減と桜花賞1,2着に波乱の予感。
パドックではドンキは前走と変わらず落ち着いている。キャットコインあたりからキョロキョロし始めて集中していない。
その中でミッキークイーンは気合いを出していた。アンドリエッテはまた良い感じで回っている。
クルミナルはちょっと入れ込み気味。隊列最後は一番人気ルージュバックだが、気合いを出しまくっていた。
ドンキとクルミナルを比べるとドンキの方が良さそうだ。桜花賞では世話になったことだし、やはりドンキから有力馬相手の流し馬券で行った。

枠入れで17番枠クルミナルがなかなか入ろうとしない。1番枠のドンキは先入れしてしまったからだいぶん気合いが入ってしまった。偶数枠各馬は後入れのため直接の影響を受けない。

思った通り8枠のノットフォーマルが先手を取る展開。ローデッドが二番手、シングウィズジョイとディアマイダーリンが三番手。ドンキは掛かり気味で内で抑える。ココロノアイ、コンテッサトゥーレ、ルージュバックが早くも外からドンキの行き場をなくそうと鉄板マークしている。キャットコインは殿から追走。
前半61秒3で平均ペースだ。向正面ではルージュバックが徐々に進出してきてドンキを抜いて好位を伺う勢い。
直線を向くと好位に上がったルージュバックは先頭を伺う勢いだが、クルミナルがじわじわと外から迫り、さらにその外からミッキークイーンがアクセルを掛けてくる。
G前、ルージュとミッキーに挟まれたクルミナルが脱落して、二頭の競り合いとなりミッキーが一押しして抜け出したところがゴール。2分25秒0で上がり34秒0とスローな割りにはオークス史上二位の優秀な時計。全体の上がりは34秒8だ。
二着は道中で足を使ったルージュバック、三着はスタート前のトラブルがなければ勝っていたクルミナル。
以下アースライズ、アンドリエッテと追込勢が続いた。
ドンキは内に包まれすっかり足が止まって10着に終わった。

最後は、スタミナ合戦であった。
ミッキーは抽選に漏れて2000mの忘れな草賞を勝ち上がったが、それがオークスの好走につながった。
クルミナルの枠入り不良は自身にはさほど影響しなかったが、ほかの奇数枠には少なからず影響してしまった。
JRA発送委員は馬の状態を見て枠入れ順位を考慮すべきだ。

やはりマンハッタンカフェ産駒は人気になると芝のG1ではなかなか勝てない。
ここ一番ではディープ産駒の方が強い。

ドンキは馬体減りが影響したか。
パドックでの状態は悪くなかったが、ゲートでじらされたのが響いた。
キングカメハメハは2400mが限界だから枠順の奇遇が問題になる。来週のダービーでのドゥラメンテも注意。

アンドリエッテは先入も響いたし、そもそも時計が足りないようだ。

田端到・加藤栄の種牡馬事典〈2015‐2016〉

オークス 2015 ミッキークイーン

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