郵便受けを通して時を越えた文通を行なう2人の男女を描いた韓国映画「時超愛(シウォレ、邦題イルマーレ)」をリメイクしたもの。。オリジナルでは、海辺の家を舞台にしたため「イルマーレ(海)」という題を配給会社は付けたが、リメイクでは湖畔の家が舞台になって「イルマーレ」はレストランに設定を変えられた。
主演は、『スピード』以来の再共演であるキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロック。監督 アレハンドロ・アグレスティで脚本デヴィッド・オーバーン。
あらすじ
2006年冬、ケイトはシカゴへ、湖畔の家を引っ越した。
一方、アレックスは湖畔の家を購入した。ポストに前の住人からの挨拶文が入っていた。しかしもう何年も人が住んだ様子はない。
バレンタインデー当日。ケイトの目の前の交通事故が起こり、男性が轢かれた。男性はすぐ亡くなってしまう。
事故にショックを受けたケイトは湖畔の家を訪ねた。家はアレックスは住んでいなかったが、ポストにアレックスがケイトに宛てた手紙があった。ケイトは先日まで間違いなく住んでいたこと、いまが2006年であることを手紙に書いてポストの中に入れた。
アレックスはケイトの手紙に書かれていた住所を訪ねるが、マンション建設予定地だった。アレックスはそのことを手紙に書いた。ケイトはそちらが本当に2004年であれば、季節外れの大雪が降ると「予言」した。アレックスが外を見ると吹雪だった。
ケイトとアレックスは文通を始めた。アレックスは建築家だが、いまの仕事に満足していないことを書いた。ケイトは手紙のやり取りから、何故か湖畔の家で同じ犬を飼っていることに気付いた。
ケイトは2年前に駅に忘れた本を見つけたら、ポストに入れてくれとアレックスに頼む。アレックスが駅に行くと、女性は電車に乗り込みベンチには本が忘れられた。電車に乗った女性は2年前のケイトだった。
ケイトは元恋人モーガンに誘われ、ディナーに出掛けた。だが、入ったレストラン「イルマーレ」は人気店で、予約がずっと先まで埋まっていた。
アレックスとケイトの恋人モーガンは偶然出会い、ケイトのパーティに誘われる。家の外で聞こえてきた曲に合わせてケイトとダンスを踊った。2人がキスをしていると、モーガンに見られる。
アレックスは、2006年にイルマーレで会うことを約束する。その日、ケイトは閉店まで待ち続けたが、アレックスは現れなかった。ケイトはアレックスが異なる世界線上の人物だと思い、別れを告げた。
アレックスは手紙をポストに入れたが、返事はなかった。ケイトはモーガンと再び付き合った。アレックスは湖畔の家の鍵をモーガンに託した。ケイトは湖畔の家で父から贈られた本を見つける。
そして2008年のバレンタインにケイトは家を改修するため、建築業者を訪ねた。ケイトはそこにアレックスが働いていたことを知ったが、アレックスは2006年のバレンタインに交通事故で亡くなっていた。
ケイトは、2006年のバレンタインに事故に遭った男性がアレックスで、愛しているから会いに来ないで欲しいと手紙に書き、そして2008年バレンタインに湖畔の家で会おうと約束した。ケイトがポストの前で待っていると、アレックスが現れ2人はキスをして抱き合った。
雑感
並行世界が同時に存在する宇宙での出来事。言わば湖畔の郵便ポストがブラックホールになっている。それで手紙は二つの時点を往復できる。
2006年2月14日に二人が会えなかったのは、事故によるものだったが、2008年2月14日にそのことを知ったケイトは車を飛ばして事故に合わないように忠告し、もう2年待って2008年2月14日に湖畔のポストに来てという。その瞬間、世界線を変えることができてアレックスは2006年に事故死せず生きながらえ、2008年バレンタインデーにケイトを迎えに行く。
物理学から見ると、穴だらけだが、ラブストーリーなんだから野暮なことは言いっこなし。
スタッフ・キャスト
監督 アレハンドロ・アグレスティ
製作 ダグ・デイヴィソン 、 ロイ・リー
製作総指揮 メリー・マクラグレン 、 アーウィン・ストッフ 、 デイナ・ゴールドバーグ 、 ブルース・バーマン
脚本 デイヴィッド・オーバーン
原作 イ・ヒョンスン、ヨ・ジナ
撮影 ネイサン・クローリー
配役
アレックス キアヌ・リーヴス
ケイト サンドラ・ブロック
アンナ ショーレ・アグダシュルー
父サイモン クリストファー・プラマー
モーガン ディラン・ウォルシュ
ヘンリー エボン・モス=バクラック
ケイトの母親 ヴィレケ・ファン・アロメーイ