劇作家、演出家である宮沢章夫のエッセイ集。
言葉の感覚が天才的に鋭い人だ。正直言って、ついていけないこともある。
機械に弱い人がいて、カーテンに弱い人はいないのか?
胴上げをスポーツにしてしまおう。だから何なんだ!
(パソコンの)マックが世の中に出て便利になったか、と問われた。盛況なマック関係のイベントや雑誌を取り上げ、さらに古典的文房具・コクヨの原稿用紙を例に取る。たとえば「コクヨ原稿用紙エキスポ」や、「やさしくわかるコクヨの原稿用紙」などのイベント・雑誌が世の中に溢れる事があるわけがない。文房具は単純さが命なのだ。と宮沢は説く。
しかし最後に「それでも私はマックを使う。」と落とす。
クスクス系の笑いを取るタイプの一発芸エッセイ。
そんなに面白いわけではないが、油断してると、不意に笑いはやってくる。
竹中直人と大学時代の仲間で、竹中、いとうせいこうが演じる「ラジカルガジベリビンバ・システム」の作演出を担当していた。
当時から、言葉尻を捉える芝居には定評があった。
ライブドアから再掲示
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