名探偵ポワロのドラマ新シリーズが今年英国では放送された。
日本では、製作に少し時間が掛かりそうだ。
来年の夏の放送だろうか。
新シリーズの目玉の一つが、この「ひらいたトランプ」(Cards on the Table, 1936)である。
何しろクリスティの小説での主要人物が、顔合わせをする。
ポワロ、バトル警視、オリバァ夫人の主役級三人、さらに名脇役としてのレイス大佐もいる。
小説をまだ読んでいなかったので、読んでみた。
人がやたらと死んだのに、地味な味わいだったな。
過去に5人が謎の死を遂げて、ポワロら探偵役四人の面前でさらに一人殺される。
それ以上はネタ晴れになるから、ぼかすが、あと二人が死ぬ。
ほとんど大量殺戮の世界なのだが(笑)ポワロはのんきに当日のブリッジの経過を調べて、そこから得意の性格分析をしている。
最後の犯人のあぶり出しも、今の時代ではとても有罪にできない。いつものことだが(笑)
ドラマでオリバァ夫人を演ずる女優さんは、英国在住アメリカ人である。
Zoe Wanamakerというテレビ女優だ。
新ミス・マープル「予告殺人」でブラックロックさんを演じているから、英国で相当に活躍している人だろう。
でもそれだったら、”Ms. Swan”(madTV, Fox)でおなじみのAlex Borsteinを推薦したのに。
まだ若いけれど、芸はたしかだ。
オリバァ夫人の創造した探偵の癖である北欧訛りで喋らせたら、超一流である(笑)

ひらいたトランプ アガサ・クリスティ 早川文庫

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