今村昌平監督、左幸子主演、女のバイタリティ溢れる映画。
父無し子を産んだ左幸子は、その娘を育てるため売春婦になり、さらに出世して売春婦の元締めになった。
しかし彼女は部下の売春婦にチクられて、警察に逮捕される。
刑務所から出てみると、なんと自分の娘が旦那の愛人になっていた。
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世代論がひとつのテーマだ。
左幸子の世代にとっては、人生なんてもの悲しいものだ。
旦那から客を取らされ、彼女は泣いてしまう。
でも娘役の吉村実子(芳村真理の妹)は、旦那に抱かれても恍惚としている。
旦那の子を妊娠しても、お金のためと割り切っている。
二人の考え方生き方は違うようだが、子どもに対しては、どちらも甘い母親になりそうだ。
やはりいつになっても、女ってのは母なのだ。
吉村実子は今村映画「豚と軍艦」の時よりさらにパワーアップしている。
また、河津清三郎が中小企業の精力絶倫社長を好演。
いつもライバル会社の悪社長か悪い江戸家老のイメージしか見たことがなかったが、こういう役もやってたのだな。
ナイスキャスティングだ。
にっぽん昆虫記 1963 日活