国際的ベストセラーにしてロングセラー小説のBBCによる映像化。アガサ・クリスティは結末に原作版と戯曲版の二つを用意していて、この作品も今のところ、どちらになるのか知らない。
あらすじ:
英国沖の孤島に見ず知らずの8人の客が招かれる。島では夫婦の使用人が出迎えた。誰も会ったことがないホストは明日来るという。
最初の夜、楽しい晩餐が終わり寛いでいると、突然10人のかつての人殺しを告発する声が。果たしてそれはSPレコードだった。ホストの悪戯なのか。
気を失った使用人エセルをベッドに寝かして、残った皆がレコードの内容について話し合っている。すると昔、子供達をはね殺したと告白したアンソニーが、急に苦しみ出して呼吸不全で死んでしまった。彼は何か違法薬物を愛好していたようだった。それが死を早めたのか。
ところが翌朝、エセルが眠ったまま亡くなっていた。彼ら夫婦はお世話していた老婦人を遺産目的で窒息死させた疑いがかけられていた。
職業安定所でオーエン夫妻の秘書を仰せつかり、何も分からぬまま島へ招待されたヴェラは、昨日食卓にあった10体の兵士像が今朝は8体しかないことに気づく。まるでわらべ唄のようだった。
マッカーサー将軍も迎えの船が定刻になっても現れないことで、軍人としての勘を働かせる。
これは「大殺戮」の始まりだ・・・
今回はまず二人なくなりました。とくにエセル役のアンナ・マクスウェル・マーティンは、他のドラマでは探偵役だったもので(「高慢と偏見と殺人」)非常にもったいないと感じた。
個人的には、天下のベストセラーでありイヤミス元祖である原作の結末をなぞられても今更面白くないが、戯曲版のハッピーエンドを繰り返すのもそろそろ飽きてきた。
そもそも最初のハリウッドでの映画化(戯曲に基づく)が素晴らしかったから、あれを超える結末はないと思う。
今回は脚本より美しい映像美を楽しみたいと思う。
主演
チャールズ・ダンス (糸博)
サム・ニール
他