スタッフ&キャスト

演出 佐藤佐吉
出演 満島ひかり宮藤官九郎眞島秀和(ナレーター)

あらすじ

格一郎(宮藤官九郎)は妻勢(満島ひかり)との間に正一という息子を成したが、彼は肺病を病み、妻は外に男を作った。それでも家に戻ってくると、彼に愛撫をしてくれるため、別れようという気は止んでしまう。

ある日、親戚の家に行くと言ってお勢はお化粧を塗りたくって家を出る。夫はその姿を見て、不愉快になるのだが、珍しく正一が友人を連れてきた。たまには一緒に遊んでやろうと、格一郎は子供達とかくれんぼをするが、つい長持の中へ隠れて外から鍵がかかってしまう。

勢が帰ってきたとき、子供たちは外に遊びに行ってしまい、夫の姿は見えない。するとカリカリという音がする。どこかと思い探すと、鍵の掛かった長持の奥から音がする。開くと、夫が中で横たわっていた。かくれんぼをしていて、間違って閉じ込められたのだろう。ホッとしたらしく感謝に堪えない顔をしている。
その瞬間、勢は長持の蓋を閉めて、再び鍵を掛けていた。またカリカリと爪でひっかく音がしていたが、耳を塞いだ。

その夜、夫の死体が長持から発見されて、警察が取り調べた。長持の蓋の裏には「おせい」と爪で書かれてあった。夫が妻を思って最後に書いたと警察は考えたが、お勢は夫が恨んで書いたことを知っていた。

雑感

原作のイメージと程遠かったが、面白かった。
中でも70年代歌謡曲をBGMとしていつも上手く使う佐藤佐吉の演出が良かった。とくに左卜全とひまわりキティーズの「老人と子供のポルカ」の使い方が絶妙だ。
でも長男の正一は、はたしてどこまでわかっていたのかな。本家は正一を手放したが、何か理由があったのかな。
お勢登場  2018.12.30 NHK BS 江戸川乱歩×満島ひかり (第3期)第一幕

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