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仙台を舞台に、地元名門仙台一高の劣等生が日比谷高校からの転校生と引き起こす青春映画
原作は井上ひさしの同名小説で小林俊一が脚本して、岡本喜八が監督を務める。
撮影は木村大作が担当。
主人公は新人丹波義隆と当時売り出し中の草刈正雄
共演は十朱幸代、秋吉久美子、ハナ肇

雑感

直木賞作家・井上ひさしは、1934年生まれで仙台一高の出身である。だから、この話は新制高校になった後の、1950年から1952年の話が元になっていると思われる。彼は高校での成績が悪かったが、子供の頃母親から離れてカトリック修道院に入れられていた関係で上智大学に推薦入学した。

この作品や映画は、井上ひさしが仙台一高に在籍していた時代の実話を面白おかしく脚色したのだろう。映画は、戦後の悪ガキのバンカラ青春記をそのまま現代に移している。
しかし実際は、もっと悪さをしているに違いない。それに仙台に草刈正雄が現れるわけがないw(草刈は北九州市小倉出身)。
フェミニストを自認する方は、見るべからず。

ちなみに原作では、高校の一年先輩にあたる菅原文太とのエピソードも描かれている。同級生には憲法学の東京大学と東北大学名誉教授である樋口陽一がいる。
また二女生の若山ひろ子(秋吉久美子)は、当時二女に在学していた若尾文子をモデルにしている。友人が仙台一高出身だったので、よく先輩の自慢話として聞かされた。

メガネを掛けて稔(原作者井上ひさし)役を演じた丹波義隆は、今は亡き怪優・丹波哲郎の息子である。俳優として戦隊モノや刑事ドラマで活躍したが、現在は丹波哲郎の俳優塾を引き継いでいる。

キャスト

丹波義隆   稔
伊藤敏孝  デコ
粕谷正治  ジャナリ
草刈正雄  俊介
十朱幸代  飲み屋の女将多香子
秋吉久美子  マドンナひろ子
鶴間エリ  ハツ子(頭が弱い)
ハナ肇  チョロ松校長
草野大悟  軽石担任
辻伊万里  二女の演劇部顧問斉藤先生
名古屋章  稔の父
岩崎智江  チョロ松の妻
岸田森  教育委員

 

スタッフ

製作  田中収
原作  井上ひさし
脚本  小林俊一
脚本、監督  岡本喜八
撮影   木村大作
音楽  佐藤勝

 

ストーリー

田島稔は男子校である仙台一高の三年生。三年間6組ばかりの劣等生で、女学生をデコ、ジャナリという悪友たちと夢の中でセックスするほど若さを抑えきれなくなっている。
東京の日比谷高校からイケメンの渡部俊介が転校してくる。彼は、近所で料理屋を経営するお多香の腹違いの弟だった。
文化祭で第二女子高校(二女)演劇部と仙台一高演劇部が英語劇を合同公演することになる。作品は「ロミオとジュリエット」。俊介がロミオ、二女のマドンナ若山ひろ子がジュリエットを演じる。配役になった・・・。

数日後、突然俊介が失踪した。だが翌朝ひょっこり俊介が現われ、ひろ子が退学して東京へ行った、と稔たちに言った。ひろ子が去った演劇部は火が消えたようである。それでは、と稔、デコ、ジャナリは手当り次第宮二女演劇部員にモーションをかける。だが、俊介と共に松島の五大堂で彼女たちと待ち合せるが、やって来たのはデブのたん瘤一人。他の三人は体良く逃げたが、デコが残って破れかぶれで彼女を襲うが、たん瘤はパンツを二枚はき、下には水着をつけた完全武装だったため未遂に終る。帰り道、仙石線の車内でチョロ松とお多香さんの仲睦まじい姿を見た四人は、腹いせにチョロ松を殴り倒し、手当り次第に市中の看板、標札を盗み、創立記念日の行事に出品してしまった。これが県教育委員会の耳に入り、強姦未遂事件と、この看板事件の責任をとってチョロ松校長が辞職願いを出した。この事を知った四人は、退学届を胸に、教育委員会に押しかけて一部始終を話すが、チョロ松の辞職願は受理される。
数日後、チョロ松が気にかかって、四人が訪ねてみると、松田英語塾を作って働いていた。それを見て安心した四人は、名刺代わりに塾の看板を盗んで逃げた。

青葉繁れる 1974 東宝東京製作 東宝配給 – 井上ひさしの自伝的小説の映画化

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