ゲイリー・クーパー、ジーン・アーサーが「オペラ・ハット」に続き主演。監督はセシル・B・デミルで製作を兼ねた。
ワイルド・ビル・ヒコック、バッファロー・ビル、カラミティ・ジェーン、カスター将軍と言った19世紀後半を生きた実在の人物が活躍する。
あらすじ
北軍を除隊したワイルド・ビル・ヒコックはバファロー・ビル夫妻と共に船でセントルイスに到着し、疫病神カラミティ・ジェーンと再会する。
ワイルド・ビルはパイニー砦がシャイアンに包囲されていることを知り、カスター将軍の部隊に報告し、道案内をバッファロー・ビルに命じる。ワイルド・ビルは友人の酋長イエロー・ハンドを説得するため単身向かう。ところが置いてきたはずのジェーンが捕虜となっていた。ジェーンを助けるためにワイルド・ビルは自らも捕虜となるが、火あぶりの刑を科される。ジェーンは耐えきれず部隊の進路を白状してしまう。その後ワイルド・ビルはバッファロー・ビルの隊に加わり、奮戦する。あわやのところをカスター将軍の救助隊が来てくれて助かる。
ワイルド・ビルはシャイアンに最新式銃を横流ししたラティマーの居場所を突きとめた。ラティマーは3人の兵士を買収してワイルド・ビルを襲わせるが、彼らは射殺される。元兵士と言え民間人が兵士を射殺するのは犯罪である。カスター将軍はバッファロー・ビルにワイルド・ビルの逮捕を命じる。しかし最新式銃で武装したネイティブ・アメリカン相手にカスター将軍が戦って戦死したことが伝わる。ワイルド・ビルはデッドウッドへ行き、銃を発見し、密売犯ラティマーを射殺した。ジェーンの経営する酒場にラティマーの子分どもを拘留してバッファロー・ビルを待つが、ポーカーをしているところを子分の一人ジャック・マッコールに背後から射殺される。その瞬間、バッファロー・ビルと部隊が到着して、子分共全員を逮捕する。
雑感
ゲイリー・クーパー全盛期の作品。カスター将軍の最期とワイルド・ビル・ヒコックの死を繋げている。実際、将軍の死は1876年6月でワイルド・ビルの死は8月だった。
しかしカスター将軍は功を焦って深追いして、多勢のスー族に囲まれ討ち死にしたことは有名である。
カスター将軍の斥候を勤めたこともあるワイルド・ビル・ヒコックは、視力が衰えてポーカーに夢中になっている最中に、無法者に背後に回られ射殺された。
大部分はフィクションだけど、一つ一つの事件を取るとノンフィクションもある。
スタッフ・キャスト
監督・製作 セシル・B・デミル
原作 コートニー・ライリー・クーパー 、 ファランク・ウィルタッチ
脚本 ウォルデマー・ヤング 、 ハロルド・ラム 、 リン・リグス
撮影 ヴィクター・ミルナー
音楽 ボリス・モロス 、 ジョージ・アンシール
配役
ワイルド・ビル・ヒコック ゲイリー・クーパー
カラミティ・ジェーン ジーン・アーサー
バッファロー・ビル ジェームズ・エリスン
ジョン・ラティマー チャールス・ビックフォード
ルイーザ ヘレン・バージェス
ジャック・マッコール ポーター・ホール
イエローハンド ポール・ハーヴェイ
若いインディアン アンソニー・クイン (「大平原」との共通点は監督とアンソニー・クインが端役で登場すること)
カスター将軍 ジョン・ミルジャン
リンカーン大統領 フランク・マクグリン・シニア