アメリカで幼い子供たちにトラウマを叩き込んだ伝説のテレビ映画。それが証拠に37年後になってギレルモ・デル・トロ製作総指揮で映画化された。

 

日本でも、70年台後半からしばらく昼の映画劇場で放映されていて、トラウマになった子供は多い。
怪談とはいえ、英国風の上品な幽霊譚ではない。本当のグリム童話的と言おうか、大陸的な小人譚に近い。「ミステリーゾーン」(トワイライトゾーン)好きにおススメ。

Synopsis:

サリーは祖母の家を相続して、夫アレックスと引っ越す。
そこで地下室に興味を持ったサリーは、ハリスの静止するのも聞かず、封印されていた蓋を開けてしまう。それ以来、灰皿が急に割れたり家中で不思議なことが起きる。
大切な仕事関係者とのホームパーティーの席上、サリーは小人にいたずらされて叫び声をあげてしまい、赤っ恥をかく。
翌日からアレックスは仕事で不在。サリーは家を一人で切り盛りするが、目の前でリフォーム業者が殺されて混乱する。やって来た医者は強力な睡眠薬を飲ませよと言う。
慌てて帰って来たアレックスはハリスからこの家の言い伝えを聞き、サリーの身に起きていることをようやく知る。
しかしアレックスが家に着いたときは家中の灯りが消えていて、睡眠薬で眠らされたサリーは小人たちに地下室の闇に連れ去られた後だった。

 

 

Impression:

映像がTVMにしては保存状態が良い。音響がさらに良い。

何とも形容のしようのないマスクの小人は、フリークスの皆さんがスーツアクターだ。
NET(ANN)のテレビドラマ「緊急指令10-4・10-10」の「宇宙から来た暗殺者」と言うエピソードで、小人のマーちゃん演じる怪人ロックが爺さん婆さんを殺してしまうショックを、当時のアメリカ人も感じただろう。もちろん小人のマーちゃんは東宝特撮映画ではゴジラの息子ミニラを熱演した人だ。

今になって見ると、サリー(キム・ダービー)が好奇心のせいで封印を開けたのだから闇へ落ちるのは自業自得と思える。最後はモンスターがよくやった!とか思ってしまった。
ただしたった二錠の睡眠薬で命がかかっているのに眠れるとは、便利な体だと羨ましく思う。不眠症で寝られないときは何を飲んでもダメだから。
気の毒だったのはサリーに身代わりになり、降りていく階段に紐を張られて殺されたリフォーム業者。売掛金や違約金は誰が回収できるのか。

Staff/Cast:

監督:ジョン・ニューランド
製作:アレン・S・エプスタイン
製作総指揮:リー・リッチ
脚本:ナイジェル・マッキーンド
撮影:アンドリュー・ジャクソン
音楽:ビリー・ゴールデンバーグ

 

 

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出演:
キム・ダービー
ジム・ハットン
ペドロ・アルメンダリス・Jr
バーバラ・アンダーソン
ウィリアム・デマレスト

地下室の魔物 (Don’t Be Afraid of The Dark) 1973 アメリカ(TVM Unrated)

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