シャーロット・ブロンテの名作小説を三度目の映画化。
共同脚本は作家オルダス・ハックスレイロバート・スティーヴンスンジョン・ハウズマンが書いてロバート・スティーヴンソンが監督に当たりジョージ・バーンズが撮影を担当。
主演はオーソン・ウェルズジョーン・フォンテーン。共演はマーガレット・オブライエン、ペギー・アン・ガーナーの両子役およびエディス・バレッド、アグネス・ムアヘッド、ジョン・サットン、ヘンリー・ダニエル

あらすじ

孤児であるジェーン・エアは伯母に育てられるが、亡き母が踊子だったため疎まれていた。やがてローウッド女学院に入れられ、ブロックルハースト院長の厳しい躾を叩き込まれる。ヘレンという学友が出来る。
ある日、ヘレンは縮れ毛のため髪を切られる。その上、雨の中で外を傘も持たずに歩かされ肺炎を拗らせてしまい亡くなる。ジェーンはひどく悲しむが、校医リヴァスが慰めてくれた。

十年後、ジェーンは教師の資格を取得し、ソーンフィールド邸に住む娘アデールの家庭教師として着任した。主人エドワード・ロチェスター氏はしばらく不在だったが、ある日突然帰って来た。機嫌の悪そうな男だが、ジェーンは彼に何故か好奇心を持つ。
ある夜、不気味な笑い声に目覚めたジェーンは、エドワードの寝室が火事になっているのを発見する。慌てて彼を起こした。
火を消すと、エドワードはアデールのことが気になり、急いで彼女の様子を見にいく。
無事なアデールの寝顔を見ると、エドワードの口は軽くなり、アデールの母について語り出す。彼女はフランスの踊子だったが、娘を捨てて男と逃げたのだ。エドワードは、残された娘が可哀想で、英国に連れて帰ったきた。
エドワードは、ジェインに信頼していると言って、翌朝邸を去った。

数カ月後、帰ってきたエドワードは大勢の客を招待して宴会を開いた。ブランシュ・イングラム嬢と婚約の噂を聞かされ、ジェーンは嫉妬に苦しむ。
その夜、スペイン領ジャマイカからメイスンという客があった。ソーンフィールド邸には、封印された塔があるのだが、そこへ入ったメイスンは何かと争い傷だらけになってエドワードに救出された。その後も女の叫び声が聞こえていた。エドワードは、ジェーンに馬車を呼ばせ、メイスンを病院に入れ、ジェーンに口止めした。
その後もブランシュから敵意を向けられ、ジェーンはエドワードに辞意を示す。
ジェーンの様子を見ていて、エドワードはジェーンを愛しあっていることに気付く。エドワードは、財産目当てだろうとブランシュに毒付いてわざと追い帰す。やがてエドワードは愛を告白し、ジェーンと結婚することになった・・・。

 

雑感

一度見ただけでわかるように「レベッカ」と「ジェイン・エア」の関係は深い。時代設定は100年のズレがあるが、ともにジョーン・フォンテインが主演し、相手役は大物俳優だ。さらにどちらも「館もの」ミステリー風味のするラブ・ミステリーだ。
もちろん20世紀の英国作家であるデュ・モーリエは、19世紀の英国作家シャーロット・ブロンテの名作「ジェイン・エア」からインスパイヤされて「レベッカ」を書いたのだ。

原作者シャーロッテ・ブロンテは子供の頃、寄宿舎学校に入れられ様々な体験を書いた。
例えば一緒に入った姉妹エリザエス、ヘレン腸チフスで亡くなった。劇中のヘレン(エリザベス・テイラー)は姉ヘレンがモデルである。

学院で学院でシャーロットとエミリー二人だけが助かったのだ。この事件はこの小説のおかげで、社会問題化して是正されたという。

原作と比較すると、ジェインがエドワードと分かれた後、牧師で従兄のビッグ・ジョンがジェインを保護して、求婚する。しかしジェインはエドワードのことが忘れられず、風も音にエドワードが叫んでいるように聞こえて、飛び出してしまうという段が省略されている。

子役映画でもある。1940年にはペギー・アン・ダーナーマーガレット・オブライエンと言う二大子役女優が共演し、さらにちょい役だがエリザベス・テイラーも子役として共演している。

 

 

スタッフ

製作  ウィリアム・ゲーツ
監督、脚本  ロバート・スティーヴンソン
脚本  オルダス・ハクスレー、ジョン・ハウスマン
原作  シャーロット・ブロンテ
撮影  ジョージ・バーンズ
音楽  バーナード・ハーマン

キャスト

エドワード・ロチェスター氏  オーソン・ウェルズ
家庭教師ジェーン・エア  ジョーン・フォンテーン
養女アデル・ヴァランズ  マーガレット・オブライエン
ジェーン(幼年期)  ペギー・アン・ガーナー
リヴァース医師  ジョン・サットン
ベッシー(リード家の家政婦)  サラ・オールグッド
ブロックルハースト校長  ヘンリー・ダニエル
リード夫人(伯母)  アグネス・ムーアヘッド
デント大尉  オーブリー・メイザー
フェアファックス夫人  エディス・バレット
イングラム準男爵夫人  バーバラ・エヴェレスト
ブランシュ・イングラム嬢  ヒラリー・ブルック
メイスン(ロチェスター夫人の兄)  ジョン・アボット
ヘレン(学友)  エリザベス・テイラー

ネタばれ

ところが結婚の日、メイスンが現れ、結婚に異議を述べる。メイスンの妹は、エドワードの妻だったが、まだ屋敷内に幽閉されているとメイスンは言う。彼はジェーンを塔の一室に連れて行った。そこには気が狂った妻がいて暴れていた。

もう少しで重婚の罪を起こすところだったジェーンはソーンフィールド荘から去ってロンドンに行ったが、仕事は得られなかった。そこで伯母の家を訪ねると、伯母は病床に伏して認知症を患っていた。やがて伯母も亡くなり、邸は抵当に取られた。

その夜、嵐の音に彼女を呼ぶエドワードの声を聞いた思いがした。何かがあったと悟ったジェーンは、ソーンフィールド荘へ駆けつけた。邸宅は焼け落ちていた。家政婦から、狂った妻が放火して焼死して、それを救おうとしたエドワードは転落して視力を失ったと聞かされる。
久しぶりに彼に面会した時、二人はお互いが愛し合っていることを悟った。二人は結婚し、ジェーンの努力でエドワードの視力は徐々に回復した。エドワードは、ジェーンとの間に生まれた子の瞳を見られるようになった。

ジェーン・エア Jane Eyre (1943) 20世紀フォックス製作・配給 セントラル映画社国内配給(1947)

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