レオナルド・ディカプリオマーティン・スコセッシ監督の5度目のコラボは、実在の株式仲買人ジョーダン・ベルフォートの栄光と挫折を描く映画。
20代で証券会社を設立し、億万長者に上り詰めるも、証券詐欺等で逮捕されるまでの10年間を、ベルフォート自身がつづった回顧緑を基に映像化している。
監督はマーティン・スコセッシ、脚本はテレンス・ウィンター
主演はレオナルド・ディカプリオ。共演はジョナ・ヒル、マーゴット・ロビー、ロブ・ライナー、マシュー・マコノヒー

あらすじ

中流会計士の息子ジョーダン・ベルフォートは、ウォール街の証券会社に見習いとして就職する。彼はすぐにテレサと結婚する。そして、ジョーダンは株式仲買人試験に合格し、正式に株式ブローカーとなる。

しかし、1987年10月19日のブラック・マンデーで彼は失業する。彼はロングアイランドの小さな証券会社に再就職するが、そこはペニー株と言われる未公開株を売りつける危ない会社だった。詐欺師の才能があった彼は、そこでメキメキ頭角を表し、すぐにスポーツ・カーを乗り回すようになる。同じマンションに住むドニーが、それを見てジョーダンに弟子にしてくれと頼み込む。そんな仲間たちが次第に増えて、ジョーダンが26歳の時に独立してストラットン・オークモント社を設立する。

彼らの手法は、上場優良株をまず売って安心させたところで、店頭株を売り付けるものだ。彼らは、ウォール街に進出して、株価操作で大きな成功を勝ち取る。仕事の後は、派手なパーティを行い、売春婦も会社の交際費で買う。やがてマスコミに取り上げられ、FBIのデナム捜査官からも目をつけられる。

寵児となった彼は美しいナオミと知り合い、関係を持つ。そのうち妻にバレたが、ナオミと別れ難く妻とは離婚する。交際期間を経て彼は、ナオミと再婚する。
彼は、マネーロンダリング(資金洗浄)するために、ナオミの英国に住む叔母の名義でスイス銀行に口座を持ち、友人の売人ブラッドの家族全員に金をスイスに運んでもらう。ドニーの金も運び出すが、ブラッドと相性が悪いドニーは金の受け渡し時に道路上で大喧嘩して、逃げ遅れたブラッドだけ警察に逮捕される。ブラッドは刑務所に何年か入った後、釈放されるが35歳の若さで亡くなる。

ブラッドの逮捕後にドニーは、ヤケになってジョーダンと強烈な麻薬を使ってぶっ飛び、一旦呼吸停止するが、ジョーダンの機転により一命を取り止める。しかしこの際、ジョーダンは出先からラリったまま車に乗り、交通事故を起こして、警察に逮捕される。証拠不十分ですぐさま釈放されたが、FBIはさらにジョーダンの監視を強める。

ジョーダンに対して、顧問弁護士は会社から引退して証券取引委員会との司法取引を持ちかけるが、社員に辞任の挨拶をしている最中に急に気が変わって留任する・・・。

 

雑感

証券マンの実態を明らかにするだけで、映画自体に中身はない。あえて言えば、優秀な証券マンになるには、覚悟がいるが良心はいらないということか。

映画の内容は、ほぼ事実らしい。しかし、ジョーダン・ベルフォートはクイーンズ育ちのユダヤ系であり、その点は違う。
1987年のブラックマンデーを経験したジョーダンは、10年かけてインチキ会社のIPOで大きく稼いだが、1997年にFBIに逮捕されて1998年に懲役刑を喰らう。
しかし2年足らずで釈放されて自由の身になり、各地で講演会を開き、さらに映画原作の自叙伝を書き、その映画化権を譲渡して荒稼ぎをしている。でも彼のおかげで損を出した投資家への損害賠償金をなかなか支払わないそうだ。

この映画を見て、分かったことがある。日本のバブル期に証券マン特に外資系証券マンがこれ見よがしに派手な生活を送っていたが、その理由が分かったのだ。派手な人間ばかりを採用しているから派手なのだと思ったが、そうとは限らなかった。彼らは、株屋の環境に適応したのだ。下がることが分かっている株を上がると言って売りつけた罪悪感から逃れるために、酒と女に溺れることが必要だったのだ。麻薬に手を染めた連中もいただろう。ヤクザと切っても切れない関係になった連中も。

スタッフ

監督、製作  マーティン・スコセッシ
脚本  テレンス・ウィンター
原作  ジョーダン・ベルフォート
製作総指揮  ダニー・ディムボート、ジョージア・カカンデス、アレクサンドラ・ミルチャン
製作  レオナルド・ディカプリオ、エマ・ティリンガー・コスコフ、リザ・アジズ、ジョーイ・マクファーランド
撮影  ロドリゴ・プリエト
音楽監修  ロビー・ロバートソン、ランドール・ポスター

キャスト

ジョーダン・べルフォトト  レオナルド・ディカプリオ
ドニー・アゾフ(部下)  ジョナ・ヒル
ナオミ(後妻)  マーゴット・ロビー
マーク・ハナ(最初の上司)  マシュー・マコノヒー
マックス・ベルフォート(父)  ロブ・ライナー(映画監督)
ジャン・ジャック・ソレル(スイスの銀行家)  ジャン・デュジャルダン
マニー・リスキン(顧問弁護士)  ジョン・ファヴロー
パトリック・デナム(FBI捜査官)  カイル・チャンドラー
ブラッド・ボブニック(麻薬売人)  ジョン・バーンサル
エマ(ナオミの叔母)  ジョアンナ・ラムレイ
ドウェイン(ペニー株会社の経営者)  スパイク・ジョーンズ(映画監督)
ニュージーランドの講演会進行  ジョーダン・ベルフォート(原作者本人)

ネタばれ

ジョーダンは、出国禁止令が出ているのに、家族連れでイタリアに愛用のプレジャー・ボートで遊びに行く。そこで妻の叔母の急死を知る。このままでは、ジョーダンらの裏金が表に出てしまう。そこでスイス銀行と話し合いをするために、スイスに急いで出向かなければならなくなった。ところが海はシケていて身動きが取れなくなり、イタリア海軍特殊部隊に救助される。

結局、ジョーダンは逮捕され、FBIのスパイになることを条件に解放される。憂さ晴らしのため、子供の前で麻薬を吸うが、妻も愛想を尽かし離婚されてしまう。
ドニーにだけはFBIに盗聴されていることをメモを書いて教える。しかし、ドニーはFBIに通じていて、逆にジョーダンが再逮捕される。
ジョーダンは、証券取引法違反及びマネーロンダリングの罪で懲役3年の刑が言い渡される。刑務所に収監されるが、金がものを言って健康的な生活を送る。出所後、彼は販売テクニックのセミナーを世界中で開いて、今も大盛況だ。

ウルフ・オブ・ウォールストリート The Wolf of Wall Street 2013 レッド・グランディ他製作 パラマウント配給

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