今井正が監督、
水木洋子、八住利雄が共同脚本
日本史上最高のメロドラマ。
キネマ旬報1950年邦画第一位。
戦時中、岡田英次はブルジョア判事の三男坊。
女言葉を使ったりして、ちょっとなよっとしている、軟弱ものだ。
そんな彼がふとポスター書きを職業とする久我美子に一目惚れしてしまう。
杉村春子と二人きりのの貧乏人久我美子も、岡田のことを気に入ってしまう。
「手袋を買ってあげる」「ううん」「じゃあ自画像を描いてくれ。お代は手袋だ。」
岡田英次は自画像を描いてもらい、遅くなって別れ際に、ガラス窓越しに口づけする若い愛だった。
クレジットとあらすじ
若者が恋をしたり、理屈をぶったり死を考えたりする。
しかしそんなことも一発の爆弾が押しつぶしてしまう、戦争の無情さを今井正は訴えた。
岡田英次みたいな軟派に愛されたのが久我美子の運の尽き。
岡田は「今まで生きたいと思ったことはなかった。
しかし戦争が身近になって初めて生きたいと思うようになった。」と言う。
ニヒリストの台詞だ。
こういう奴とつきあったら、女を不幸にする。
ロマン・ロランの原作だそうで、美術にも全然日本的なものを感じない。
日本映画史上最も有名な、ガラス窓越しのキッスシーンにも感動した。
久我美子のけなげな魅力が爆発していた。
「文春の女優ベスト150」という本で、久我が日本女優第一位に選ばれたわけがよくわかった。

また逢う日まで 1950 東宝

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また逢う日まで 1950 東宝” への2件のフィードバック

  1. 「また逢う日まで」今井正

    窓ガラス越しのキスシーンが有名なこの映画、「最後の日でも決して肉体を触れ合うことなく」云々とかいている映画評論を散見しますが、phD_ninoはその評論家にひと言申し上げたい。
    映画評論は映画を見てからしましょう。
    実はあれが二人が最後に逢った日ではありません。その後…

  2. 「また逢う日まで」今井正

    窓ガラス越しのキスシーンが有名なこの映画、「最後の日でも決して肉体を触れ合うことなく」云々とかいている映画評論を散見しますが、phD_ninoはその評論家にひと言申し上げたい。
    映画評論は映画を見てからしましょう。
    実はあれが二人が最後に逢った日ではありません。その後…

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