フランスのオールスター映画。ただし大物女優はシモーヌ・シニョレレスリー・キャロンだけが出演。
連合軍の1944年6月6日ノルマンディ上陸後、パリ市内部でクーデターを起こして連合軍を招き入れ、8月25日に解放するまでを描く。
アメリカ・ハリウッドのスターも多数友情出演。
 

 

 

 

あらすじ

 
1944年6月、連合軍のノルマンディ上陸以降、パリではレジスタンスを指導するドゴール将軍の幕僚デルマ(アラン・ドロン)と自由フランス軍(FFI)のロル大佐(ブルーノ・クリーマー)が会談を行ったが、強硬派のFFIと穏健派のドゴール派は決裂する。
独軍司令官コルティッツ将軍(ゲルト・フレーベ)は連合軍の進攻があれば、パリを破壊せよという総統命令をもらっていた。従って将軍はあらゆる建造物に対して地雷を敷設させていた。
イギリス軍諜報部から“連合軍はパリを迂回する”というメッセージがFFIに届いた。ロル大佐は自力でパリを奪回しようと決意した。これを知ったデルマは止められるのはラベしか居ないと知っていたが、ラベは殺されて結局、ドゴール派と左翼派はともに市内決起と決まった。
ドゴール派がパリ警視庁など市の要所を占領した。独軍司令部は市街戦が長びけば一斉空爆を行うと告げられていた。
コルティッツ将軍は、すでにドイツ敗戦を予期していた。そこで中立国のスウェーデン人ノルドリンク領事を呼び、パリ市民との間で一時休戦をする。その間に連合軍を呼べとの謎かけだった。デルマは、ガロア少佐(ピエール・ヴァネック)を連合軍司令部に送った。ノルマンディ付近のパットン将軍は、最前線のドゴール派ルクレク将軍(クロード・リッシュ)に会わせてくれた。
ルクレク将軍はシーバート将軍を動かし、ブラドリー将軍を説いた。ブラドリーは全軍にパリ進攻を命令した。8月25日、パリではヒットラーの電話がかかっていて「パリは燃えているか」と叫び続けていた。

 

雑感

 
オールスター映画は苦手だ。スター一人一人の見せ場が短く、関連性が薄い。
その点、「忠臣蔵」はよくできている。オールスターが出演するが、浪士も吉良も上杉も関連性がある。これは世界的に見ても「キリストの一生」なみに見せ場の多い芝居だ。
アメリカ人オーソン・ウェルズが重要な役を演じているのが面白い。ほとんどヨーロッパが活躍の場だったので、スウェーデン大使の役を振られたのだろう。ハリウッドスターよりはるかに格上の扱いだった、
 

スタッフ・キャスト

 
監督 ルネ・クレマン
製作 ポール・グレーツ
原作 ラリー・コリンズ 、 ドミニク・ラピエール
脚色 ゴア・ヴィダル 、 フランシス・フォード・コッポラ
台詞 マルセル・ムーシー 、 グレーテ・フォン・モロー
撮影 マルセル・グリニョン
音楽 モーリス・ジャール
 
配役
配役
イヴォン ジャン・ポール・ベルモンド
シャルル シャルル・ボワイエ
フランソワーズ レスリー・キャロン
アンリ ジャン・ピエール・カッセル
戦車のGI ジョージ・チャキリス
新幕僚デルマ アラン・ドロン
ロル大佐 ブルーノ・クリーマ
パロア少佐 ピエール・バネック
パットン将軍 カーク・ダグラス
ブラッドレイ将軍 グレン・フォード
ルクレク将軍 クロード・リッシュ
マルセル イヴ・モンタン
ウォレン アンソニー・パーキンス
カフェ主人 シモーヌ・シニョレ
シーバード将軍 ロバート・スタック
ノルドリング大使 オーソン・ウェルズ
ピサニ ミシェル・ピッコリ
セルジュ ジャン・ルイ・トランティニャン

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