不屈のスティーブ・マックイーンが四方を海に囲まれた孤島から脱走を図る!
主演スティーブ・マックイーン、ダスティン・ホフマン、ロバート・デマン
1930年頃、蝶の入れ墨を胸に入れたパピヨン(スティーブ・マックイーン)が収監され仏領ギアナに送られる。
偽国債作りのドガ(ダスティン・ホフマン)もいた。
やがてパピヨンは暴れた罪で二年間の独房送りになり、虫を食う惨めな生活を強要される。
独房から出たパピヨンは、医者から逃亡のための船を調達するが、その船は底が抜けていた。
それでも彼らは筏を拵え、ライ病の島に着く。
そこで本格的な船を手に入れ、ホンジュラスへたどりつく。
そこでも現地警察に追われ、危ないところをインディオに救われる。

実話だと言うことだが、かなり脚色しているはずだ。
原作者アンリ・シャリエールは当の脱走者だが、独房には入ってないそうだ。
実話云々より映画として、マックイーンの生への執着に感動させられた。
「大脱走」とはまた違う魅力だ。
とくにラストでダスティンと抱き合うシーンが印象的。
優柔不断のダスティン・ホフマンも観客は自分とダブって見えただろう。
足の不自由な男を演じた「真夜中のカーボーイ」とも重なる。
でも「パピヨン」の方が後味さわやかだ。
フランス製作だが、アメリカ人俳優とアメリカ人スタッフを使って作った映画。
監督は「パットン大戦車軍団」のフランクリン・J・シャフナー
脚本はダルトン・トランボ、赤刈りでハリウッドを追放されている。
音楽はジェリー・ゴールドスミス、「オーメン」が音楽史上に残る名曲だが「パピヨン」も親しみやすい傑作だ。
よく考えたらユダヤ人だらけだ。そういえば世界史でおなじみのドレフュス事件のドレフュスが悪魔島で座ったという、岩の椅子が出てきた。
夢の中での裁判シーン、「俺は無実だ」「しかし人生を無駄にした罪は有罪だ。」というところは、ぐさっと来た。

パピヨン(1973) フランス

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パピヨン(1973) フランス” への0件のフィードバック

  1. パピヨン

    パピヨン-製作30周年記念特別版-
    papillon
    1973 フランス・アメリカ 150分
    監督 Franklin J. Schaffner フランクリン・J・シャフナー
    原作 Henri Charriere アンリ・シャリエール
    出演 スティーヴ・マックイーン ダスティン・ホフマン 
    1931年に無実の罪でフランス領ギアナの刑務所に収監されたアンリ・シャリエール原作の映画化作品。
    フランス領ギアナ刑務所の劣悪な環境や脱獄しようとしたものへの刑罰などは、マックイー…

  2. はじめまして
    トラックバックをありがとうございます。
    すごくたくさんの映画記事ですね。
    美人とブス評がとてもおもしろく、興味のある映画もたくさんあってうれしくなりました。
    また、伺わせていただきます。
    『落ちた偶像』もトラックバックさせていただきました。

  3. ダスティン・ホフマン -パピヨン-

    マックイーンとホフマンが
    熱演しているパピヨン。
    この二人が、それぞれ役作りをしっかりと
    理解して演じたからこそ、見応えのある
    作品になったのだろう。
    鬼気迫る マックイーン、思いやりのホフマン。
    友情と呼べる物なのか、二人の間の信頼関係。
    それらを、徐々…

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