アメリカのサスペンス小説家パトリシア・ハイスミスの原作サスペンス小説をヴィム・ヴェンダースが脚色し映画化した。主演はブルーノ・ガンツとデニス・ホッパー
 

 

 

 

あらすじ

 
リプレーは絵の贋作を売り付けて一儲けする。ただ一人それを贋作と見抜いたのがハンブルクの額縁師ヨナタンだった。興味を持ったリプレーは画廊を通じて探りを入れる。彼は血液の病で長くはないが、妻子を抱えており金に困っている。
そんなときフランス人ギャングのミノーが現れ、殺し屋を紹介してくれと言う。組織と繋がりのない人間を探している。そこでリプレーはヨナタンを紹介する。
ヨナタンは突然現れたミノーに警戒しながらも、高いギャラに心を動かされる。殺す相手はユダヤ系マフィアの殺し屋イグラハムで、地下鉄構内で射殺する。
ヨナタンの妻マリアンネは、急に衰え始めた彼を訝しみ始める。
半金を渡したミノーは、残りが欲しければもう一人殺してくれと言う。それは敵対する組織の一員で、列車のトイレで待ち伏せて射殺することになっていたが、見破られて逃げ出される。それを抑えて代わりに殺したのが、リプレーだった。リプレーはこの殺人が彼には不可能と思い、後をつけていたのだ。
様子のおかしいヨナタンに愛想が尽きた妻は子供と家出してしまう。組織の犯行だと知られ、ミノーが狙われる。リプレーとヨナタンにも危険が及ぶが、夜中に忍び込んできた男をヨナタンはリプレーの助けを借りて殺す。死体を処理するため、二人で運ぼうとするところに、マリアンネがやって来る。海岸までヨナタンはマリアンネと同行していたが、リプレーが救急車に火を掛ける姿をみて、すべてを察する。帰路、ヨナタンの具合が急変して亡くなると、マリアンネはリプレーを置き去りにしてヨナタンの亡骸とともに走り去ってしまう。

 

雑感

原作はパトリシア・ハイスミスの「太陽はいっぱい」に続く犯罪者トム・リプレー・シリーズの第三弾「Ripley’s Game」である。(邦題 アメリカの友人)
原作だとヨナタンを騙して、重大犯罪に関わらせる時点でリプレーは冷静だ。返って自分に恥を書かせた奴に復讐するつもりだった。
映画だと最初の犯行からリプレーは罪悪感を感じていて、ヨナタンの体を心配してる。デニス・ホッパーのリプレーは、犯罪者としては凶悪だが、ヨナタンに対して優しく見えた。
ヨナタンもそういうリプレーに友情を感じて、積極的に協力し始める。
 
ブルーノ・ガンツの情けない男の役は初めて見た。情けないと言ってもプロの殺し屋を二人は殺すのだが、それは残される妻子のための馬鹿力だったのか。野性解放なのか。
 
デニス・ホッパーには狂気を感じなかった。
しかし優しいデニスも嫌いでない。
ちょっと緩いぐらいが、欧州ノワール映画らしかった。

スタッフ・キャスト

 
監督・脚色 ヴィム・ヴェンダース
製作 ミハエル・ヴィーデマン 、 ピエール・コトレル
原作 パトリシア・ハイスミス
撮影 ロビー・ミュラー
音楽 ユルゲン・クニーパー
 
配役
トム・リプレー デニス・ホッパー
額縁職人ヨナタン・ツィンマーマン ブルーノ・ガンツ
妻マリアンネ リザ・クロイツァー
ラウール ジェラール・ブラン
贋作師ポガッシュ ニコラス・レイ
アメリカのマフィア サミュエル・フラー
イグラハム ダニエル・シュミット

アメリカの友人 Der Amerikanische Freund 1977 西ドイツ+フランス製作 フランス映画社配給

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