原題の意味は「ホームスティール」(本盗)。高校最後の試合で三塁打を放って直後にホームスティールを決めた野球少年ビリーが夢破れて今やヒモ同様の生活。そこへ実家から仲良しだった従姉ケイティが自殺したという連絡が入る。慌ててビリーは実家に戻るとケイティの父親は遺言で遺灰をビリーに託すという。

 

二人の親は仲良しでビリーの父が生きている頃は夏休みはいつも一緒に家族ぐるみで過ごしていた。しかし父が事故死して疎遠になり、ビリーはフィリーズのフロリダキャンプに参加して、ケイティも結婚してしまった。ビリーは友人を出し抜いて初体験した思い出やケイティとの夏のある日の思い出をを一つ一つ思い出していた。しかし彼女の家を訪れ、彼女の言葉を思い出して、ようやく遺灰をどうして欲しいかわかった。

 

若い頃のジョディ・フォスターが思い出の女性になるといううらやましい映画だ。「誰にでも一生忘れられない人がいる」という日本語コピーはぴったりだ。

 

しかし官能的なシーンにばかり目が行き映画のテーマを見落としてはならない。主題=遺言の言いたかったことは「ホーム(故郷)に戻って自分を見つめ直してもう一度立ち直る」ことである。
最後のシーンで独立リーグに復帰したビリーは9回裏同点の場面に代打で登場し、三塁打を放ち次の球で見事にホームスティールを成功させる。ちょうど高校最後の試合のように・・・

 

監督 スティーブン・カンプマン
脚本 スティーブン・カンプマン、ウィル・アルディス
音楽 デイヴィッド・フォスター
撮影 ボビー・バーン
配役
マーク・ハーモン
ジョディ・フォスター
ウィリアム・マクナマラ
サッチャー・グッドウィン
ハロルド・ライミス
ジョナサン・シルヴァーマン
ブレア・ブラウン
ジョン・シェア

 

君がいた夏 1988 ワーナー

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