アメリカ資本のホームズ映画なんて、ずいぶん困惑させられた二時間だった。
ビクトリア朝の名探偵が毛モジャのバットマン(ダウニーJr)に変身してしまった。
全体的に画面は白黒っぽい。CG、VFXが安っぽい。

冒頭でホームズとワトソンは五人の女性を儀式で殺したブラックウッド卿を逮捕した。三ヶ月後、ワトソンはメアリー・モースタンと婚約し、ブラックウッドの死刑が執行される。アイリーン・アドラーはプロの泥棒だが、ホームズにリオドンという男の行方を探して欲しいと依頼する。その後、オカルトめいた事件が続発する。ブラックウッドの墓所が荒らされ棺に入っていたのはリオドンだった。復活したブラックウッドは修道会を巧みに支配して、南北戦争で疲弊した米国を再占領して世界征服するつもりだ。刃向かう奴は皆殺し。ホームズはブラックウッドやアドラーの背後にさらなる陰謀の影を感ずる。
全体的に推理部分はあまりなく、アクション偏重。アイリーンやメアリーの立ち位置も原作とは違う。
でもこれが翌年から始まったBBCの現代ドラマ版「Sherlock」を作る上での大きな影響を与えたようだ。
さすがに英国仕立てのドラマはトリック偏重だが、それでもアクションを忘れず、アイリーンやメアリーを重要な役どころとして活かしている。

監督 ガイ・リッチー
配役
シャーロック・ホームズ: ロバート・ダウニー・Jr
ジョン・ワトソン: ジュード・ロウ
アイリーン・アドラー: レイチェル・マクアダムス
ヘンリー・ブラックウッド卿: マーク・ストロング
メアリー・モースタン: ケリー・ライリー
音楽 ハンス・ジマー

シャーロック・ホームズ 2009 シルバー&ワーナー

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