(推理編)

天候がわからない。ただ雨が降るのは11時の予報では、50%ほどだから良か稍重だろう。東向きの中山競馬場に南からの強風が吹くとゴール前がフォローの風になるため枠順に関係なくどちらかというと先行馬に有利か。
 
先週の桜花賞と同じ三強戦だが、今回は本当に混戦模様。
ここでもルメールが選んだサトノダイヤモンド(池江、ディープ)が強い馬との対戦を避けてきたからいまだ無敗である。この馬は胴が伸びていて上がり1F11秒台の脚を見ていてもダービーから菊花賞向きだ。ここも勝てば三冠馬もあり得る。前に三冠馬オルフェーブルが出た年は東北大震災の2011年だった。妙な符合だが、可能性は大いにある。6枠だが中を割ってくる器用さがあるかどうか?
 

デムーロが選んだのは朝日杯FSを武豊に何とか勝たせて全G1制覇を成し遂げさせたいという空気を読まずに大外一気で勝ってしまったリオンディーズ(角居、キンカメ)。前走弥生賞は休み明けで引っかかりマカヒキの剛脚に屈したが、8枠だが、多頭数で武器となる自在性があるのであまり問題ではない。
 

もう一頭の無敗馬マカヒキ(友道、ディープ)はテン乗りで評価が高い川田に乗り変わる。当然自分から動くとは考えられず、後方待機策を取る。2枠で、差し捲り一辺倒の脚は破壊力ナンバーワンだが、差し届かない展開もあり得る。
 

ペースを早くすると後ろに捕まるのは目に見えている。内枠の先行馬は譲り合って先を急ぐまい。リスペクトアース辺りがじわっと逃げて前半60秒5ぐらいか。当然上がりの勝負になるが、勝負所でごちゃつき中団や後方勢がスムーズな競馬を出来るとは限らない。この中でもっとも勝つ確率の高い馬は前に行けるリオンディーズだろう。
相手はサトノダイヤモンド、マカヒキを狙うのが順当だが、トリッキーな中山コースなのにプロ予想家が三強戦を強調しすぎているので三連複には穴馬も狙いたい。道悪で前残りならアドマイヤダイオウ、力のかかる馬場ならマウントロブソン、マカヒキに付いてくる追込勢ではロードクエストディーマジェスティナムラシングン、それから池江丼を目指す休み明けのプロフェット
先行しても中団でもリオンディーズに敵わなかったエアスピネルが食い込むには、人気も低下しているのだから思い切りためてから追い込む方が良いんじゃないか?


 

(解決編)
 
9レース1000万下特別戦で2番手-逃げ馬という前残りのレースがあった。スローだったが2分0秒1となかなかの時計である。昼に少し雨が降った影響は時計は出るが差しが効きにくい馬場に残ったと思われた。風の影響については逃げ先行勢が向正面でアゲンストの風を受けるから不利だが、各馬が自然に減速してペースが遅くなれば好位には有利に働く。
 

パドックを見て最終判断。リオンディーズはおかしい。朝日杯FSのパドックが最高だったが、弥生賞は入れ込んで駄目だった。では今日はどうかというと、元気がない。もともと尾離れは良くない方だが、今日はとくに尾っぽを尻に巻き込んでいる。他の人気勢+ディーマジェスティー(二ノ宮厩舎)は万全だった。

レースは私も含め、先行勢のペース判断ミスだった。デムーロは抑えず自分が動けば弥生賞のように他馬も一緒に熱くなってハイペースになることに気づかなかったのか?前半58秒4の猛ペースで逃げていたリスペクトアース以下はすべて後退して、結局リオンディーズが3角で逃げる形になった。超スローの競輪やステイヤーズSじゃあるまいし、このペースで捲り先行して最後まで生き残れる自信があったのかと問いたい。
 

直線に入るやいなや、まず好位の後ろに付けていたエアスピネル(武豊)、中団サトノダイヤモンド(ルメール)が襲いかかる。さらに後方から早めにまくり始めたディーマジェスティー(蛯名)がもの凄い加速度で一気に先頭に立ち首位入線。タイムはレースレコード1分57秒9。後方待機のマカヒキ(川田)も遅れて追い込むが、少し届かず二着まで。三着には久々で瞬発力が鈍ったサトノダイヤモンド、四着入線はリオンディーズだったが直線で外によれてしまい、エアスピネルとサトノダイヤモンドの進路を妨害し5着降着。したがって5着入線のエアスピネルが4着になった。ただリオンディーズの不利がなかったとしてもこの二頭の末脚が爆発するような展開ではなかったと思う。
 

ディーマジェスティーは大外からのスタート時に外にふくれてしまい後方待機になったが、平均ペースなら4着争いがやっとの位置だった。リオンディーズ様々である。府中のダービーは共同通信杯を勝っているから、得意コースだ。人気にもなりそう。
マカヒキは思った通り最後の詰めが少し甘かった。川田はもう少し早めに動くべきだった。ワンテンポ遅らせたから蛯名の後塵を拝することになる。しかしパドックの出来だけは弥生賞同様に良かった。ダービーまでこの調子を続けられるだろうか?
サトノダイヤモンドはまだまだ子供だが、ディープブリランテのように皐月賞三着からダービー馬になる馬はいる。今後の成長次第でチャンスはある。
リオンディーズは調子落ちの原因を理解して対処しなければならない。パドックでの様子が毎回あまりに違う。原因として考えられるのが2000mでデビューしたのに二走目で全くペースが異なるマイルの朝日杯FSを使ったことだ。彼にはマイルのペースがすり込まれてしまい、弥生賞で引っかかるのも当然である。朝日杯FSで武豊に嫌がらせをしたのが、ここに来て裏目に出てしまった。それは皐月賞でも修正できなかったワケだ。
 

僕の賭けはというとパドックを確認していたらリオンディーズが駄目と言うことで、馬券をサトノダイヤモンドからに替えたが、点数が多く時間切れで替えなかった。たとえ買ってもマカヒキ、ディーマジェスティーとの組み合わせは買っていなかった。何ともむなしい皐月賞だった。

 

 

 

皐月賞 2016 ディーマジェスティー

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