謎だらけの演出により、傑作映画に持ち上げられてしまった怪作映画「2001年宇宙の旅」の続編だ。監督はキューブリック(初めからやる気はなかった)からピーター・ハイアムズに交替している。

主演はロイ・シャイダー、ジョン・リスゴー、ヘレン・ミレン。前作のつながりではキア・デュリアがボーマン船長役で出演している。

 

あらすじ

 

ボーマン船長が乗って木星に向かったディスカバリー号計画の責任者だったフロイド博士は事故後、失敗の責任を取って閑職にあった。しかしソ連からの要請でタニヤ船長擁するソ連製の宇宙船レオノフ号で木星に向かい、ディスカバリー号事故の原因を探ることになる。

木星の第二衛星エウロパに近づいたとき、葉緑素クロロフィルを発見するが、謎の攻撃によって妨害される。続いて衛星イオの上空で無傷で残っていたディスカバリー号を発見して、フロイド、ディスカバリー号の設計責任者カーナウ、人工知能HAL9000の設計者チャンドラが乗り移る。チャンドラは早速HAL9000を再起動するが、特に異常はない。HAL9000が故障したのは、モノリスの存在を知っていたHALがディスカバリー号乗組員に嘘を吐かされ統合失調症になったためだった。軌道の近くにモノリスが漂っていたが、ソ連が作業用ポッドを近付けると、ポッドは電磁波照射で消滅する。

地球上でアメリカとソ連の緊張が高まって、レオノフ号とディスカバリー号を分離する命令が下される。フロイドの夢の中に人間の姿をしたボーマンが入ってきて「二日以内に立ち去れ」と言う。しかしディスカバー号単独で二日間で脱出することは困難だ。フロイドはタニアを説得して二つの宇宙船を連結し、ディスカバー号の燃料が切れたところでディスカバー号を捨てレオノフ号に乗り移る選択をする。木星の引力圏を脱出した後、分離されたディスカバー号とHAL9000はボーマンと再会して、恒星ルシファーの一部となる。それ以降、地球上では太陽以外に新たな恒星が現れ、夜が来ることがなくなった。

 

雑感

 

夜が来なくなって地上の生態系は崩壊しただろうな。宇宙人の神様は人類が夜寝ることがお気に召さなかったのか。

この映画は蛇足なんだが、前作でキューブリック監督が原作を改変したため、真意が伝われず、敢えてアーサー.C.クラークは書いたのだろう。

オスカー女優ヘレン・ミレンは英国映画では60年代終わりから活躍していたが、日本では90年代に始まったドラマ「第一容疑者」で有名になった感が強い。実は1980年の変態映画「カリギュラ」にも出演していたが、見なかった人がほとんどだろう。映画「2010年」ではソ連の船長役で出演している。特に輝いたところはなかった。

 

スタッフ

監督・製作・脚本・撮影 ピーター・ハイアムズ
原作 アーサー・C・クラーク 『2010年宇宙の旅』
音楽 デイヴィッド・シャイア

配役

フロイド博士  ロイ・シャイダー
カーナウ  ジョン・リスゴー
タニヤ船長  ヘレン・ミレン
チャンドラ博士 ボブ・バラバン
Hal_9000の声  ダグラス・レイン
フロイド夫人 マドリン・スミス
ボーマン船長  キア・デュリア

2010年 (2010: The Year We Make Contact) 1984 MGM 「2001年宇宙の旅」の続編

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