最初から1915年をわざわざ字幕で1951年と上書きしているのを見て、NHKのやる気の無さを感じた。
ミステリチャンネルに早く引き渡してもらいたい。
(NHKは今回のHPでのポワロの写真と言い、「満潮に乗って」の無期延期と言い、納得いかないことばかりである。)
ミス・マープル役のジェラルディン・マッキーワンは、演劇界の大物だ。
今までの共演者が、クリストファー・プラマー、ローレンス・オリビエ、アルバート・フィニーと来ている。
見てみると、今までのマープルよりオーバーアクションであるが、そこが新鮮だった。
ジョーン・ヒクソンと全然違う。
ミス・マープルが不倫経験者だったという点は、新たな解釈である。
ただし、その回想シーンが長過ぎた。
はじめの一シーンだけにしておけば、ぐっと作品は締まった。
ミス・マープル自身が容疑者をわざわざ多くして複雑にしている(笑)のだから、本筋をしっかり見せてもらいたい。
故岸田今日子の吹き替えは、おおむね良かった。
マッキーワンの顔の感じからすると、華があるから、三田和代でも良いのではないかな。
グリゼルダ役が失敗だった。
原作では彼女はこの作品の主役であり、狂言回しである。
演じたレイチェル・スターリングは、全く目立ってない。
「五匹の子豚」キャロライン役を演じたときの方がマシだ。
スラック警部役がミス・マープルのワトソン役になると言う、脚本上の狙いは面白い。
前作から20年しか経っていないのだから、これぐらい変化があった方が良い。
大物では、ハーバード・ロム(ピンクパンサーのドレフュス署長役)が出ていた。
ここでも署長役だと面白かったのだが。
あとは、時代設定を第二次世界大戦後にしている。(原作は1930年の作品である。)

このドラマは、たしかに時間的制約があって成功はしなかった。
しかし今後の展開に期待を持たせる作品だった。
俳優にとって、ミス・マープルという役は、演劇生活の上がりの役である。
ジョーン・ヒクソンがそうであったように、西村晃が水戸黄門を演じきってこの世を去ったように、これは神聖な舞台なのである。
それをマヌケな翻訳で汚さぬようにしていただきたい。>NHK&製作プロダクション
マッキーワンさんはジョーン・ヒクソンより長生きしてドンドン新しく、破天荒なミス・マープルを見せて欲しい。
本国では今年すでに「トミーとタッペンス」との夢の共演を済ませている。
いずれ、ポワロとも共演してくれるかもしれない(笑)
(gooから再掲示。)

牧師館の殺人 2004 ITV

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