市原悦子
「日本むかしばなし」で定評があるが、男芝居が巧みであり、松本清張を読ませたら、右に出る人なし。あく、個性は強い。
代表作「巻頭句の女」(新潮社SSWEB)、推理小説なのに、もう何十編も聞いてしまいました。他に「風の又三郎」(宮沢賢治、新潮社SSWEB)。
岸田今日子
ムーミンのアテレコで定評があり、その線で「銀河鉄道の夜」(宮沢賢治原作、新潮社SSWEB)もいいのだが、女を描く「向田邦子作品集」(日本音声保存)がさらに印象的。
2006年末死去。日本の損失である。
橋爪功
男の俳優ならこの人の右に出るものなし。
TBSの「鬼平犯科帳」(CD化されている。ただし二木てるみとのラジオドラマである。古今亭志ん朝の朗読とは違った味だった。)と、開高健の「パニック」(新潮社SSWEB)が良かった。
他に「火垂るの墓」、「蒲団」、「河童」など。
日下武史
劇団四季の重鎮。
この人が読む女性の登場人物はかっこいい。
山本周五郎の「雨上がる」がとくに良い。他に「富嶽百景」(太宰治、以上すべて新潮社SSWEB。)
江守徹
文学座の重鎮。独特な解釈を加えて、読む人だ。
最初は鼻につくのだが、次第に江守ワールドに取り込まれる。
代表作:「罪と罰」(ドフトエフスキー)、「山月記」(中島敦)、「小僧の神様」(志賀直哉、以上新潮社SSWEB)、「ハリー・ポッターと賢者の石」(J.K.ローリング、静山社。)
松平定知(アナウンサー)
NHKではたいして朗読のうまい方ではない。加賀見元アナウンサーや山根アナウンサーなど達人がいるのに、何故かこの人の読む藤沢周平が商品化されている。
代表作:「踊る手」(藤沢周平原作、NHK)
矢崎滋
劇団四季出身。この人の読む宮沢賢治は秀逸である。とくに「カイロ団長」(新潮社SSWEB)のとぼけた味わいは凄いと思った。東大英文科中退。
寺田農
ナレーションや朗読では定評あり。独特なまったりした味わい(というよりじっとり)が好きな人には、お薦め。「D坂の殺人事件」(江戸川乱歩)、「一房の葡萄」(有島武郎、以上すべて新潮社SSWEB。)
徳川夢声
話術の神様。
ラジオ関東での「宮本武蔵」の朗読は有名。新潮社SSWEBで抜粋盤が発売されているので、未聴の方は何としても聞くべし。
府立一中(日比谷高校)を卒業後、落語家を目指していただけあって、講談師も顔負けの語り口調だ。しかも二年間にわたる長丁場である。全体の構成力は凄いの一言。

朗読者としての俳優さん

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