マルセル・パニョルの原作「マリウス」の飜案である。
明治の文明開化の時代、西欧文化にかぶれた船乗りが外国に行ってる間に、恋人は待ちきれず、裕福なお店の主人の後妻になった。
彼女は船乗りとの間の子供を我が子のように慈しむ主人と幸せに暮らしていた。
帰ってきた船乗りが文句を言うが、彼女は受け付けず、男は一人さびしくまた船上の人となる。
脚本に検閲が入る占領下の日本ではこんなありきたりの映画しか作れなかったのだな。
この時期の高峰は少女から大人へ脱皮しようと試行錯誤している。
一の宮あつ子がこんな昔から映画に出ていたとは知らなかった。
「女と味噌汁」で晩年の彼女をよく見ているが、不器用そうな人だった。
監督 山本嘉次郎
脚本 山本嘉次郎
撮影 山崎一雄
音楽 早坂文雄
出演
徳川夢声 (金蔵)
宇野重吉 (正吉)
飯田蝶子 (おろく)
高峰秀子 (お花)
三島雅夫 (徳兵衛)
一の宮あつ子 (おなきのカンコ)

春の戯れ 1949 新東宝

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