先ず世代論である。昨年のマイルチャンピオンシップは(時計は大したことなかったが)3歳馬が掲示板に3頭載っていた。その後のマイル重賞も明け4歳馬が席巻しているので、4歳馬が強い。エアスピネルがいない5歳には魅力を感じない。6歳の方が面白そうだ。

パドックで見るまでもなくウィンガニオンアエロリットが入れ込み気味で逃げるか先行しそう。一番人気スワーヴリチャードの馬体は減っているが、仕上がっている雰囲気。逆にサトノアレスは馬体を戻したんだけどのんびりした感じ。二番人気ペルシアンナイトは気合いを表に出さないがまずまず。レーヌミノルが良い雰囲気。ウェスタンエクスプレスはピークが過ぎた騸馬らしくやる気をまったく見せない。キャンベルジュニアはコズミっぽい。レッドファルクスは真っ白。モズアスコットはここ目標に仕上げてきたという感じ。リアルスティールは落ち着いている。三番人気サングレーザーは何か物足りない。

 

 

展開はマイル戦らしい好時計が期待されているのだけど、一頭でも出遅れると遅くなる危険性もあり、連軸としては緩急両用タイプが望ましい。

単勝は連闘のモズアスコット、連軸はリアルスティールで行く。スワーヴリチャードはマイラー体型ではないから押さえまで。しかしモズとリアルが同一厩舎というのが気になる。リアルスティールで確賞を狙うなら他の二頭は不要の筈。少し疑念が残るがポチッとしてしまう。

レースはレーヌミノルが好スタートを切るが、大外のウィンガニオンがハナを主張して、先頭に立つ。アエロリットは三番手。スワーブリチャードは好位に付ける。意外なのはその背後にペルシアンナイト、サングレーザーという同一馬主の馬が付けていた。モズアスコットは彼らに行く手を阻まれ、一旦後方に下がる。リアルスティールは外に出したいのに、サングレーザーにガードされて下がってしまう。

前半56秒8の超ハイペースだ。これはリアルスティールにとってきつい流れ。直線で先行勢からはアエロリットが伸びてきて、好位からはじわじわとスワーヴリチャードが伸び始める。

スワーヴリチャードがアエロリットを捉えるかと思いきや、意外と切れなかった。その代わり背後から馬群の中を突いてモズアスコットががもの凄い切れ味で伸びて来て、スワーヴリチャードを差してアエロリットを首差捉えて見事優勝。勝ち時計は1分31秒3でレコードタイ。上りは33秒3でメンバー中1位タイ。

結局レースの上がりも34秒5と速くて、終わってみれば平均ペースのレースになってしまった。

 

 

2着はアエロリット。4分の3馬身差の3着はスワーヴリチャード。以下、外から追い込んだが脚色が同じになったサトノアレス、流れ込んだサングレーザー、ペルシアンナイト、逃げたウィンガニオンの順。サングレーザーは前走の疲れ、ペルシアンナイトは瞬発力タイプで自分が平均ペースで走ると味が出ない。

 

 

リスグラシューは8着、リアルスティールは15着に惨敗。リスグラシューもペースが速すぎた。リアルスティールはよく分からないが、外に出すタイミングがなかった。外にいたのは、この馬のことをよく知るサングレーザーの福永だ。

 

 

 

安田記念 2018 モズアスコット (東京競馬場芝1600m良)1989年バンブーメモリーに続いて連闘で重賞初制覇

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