1990年発行の古本である。アマゾンマーケットプレイスで買った。業界有名人から無名な一般人にまでアンケートを採って、日本と世界の映画女優それぞれ上位75名を取り上げている。(2007年記載)
日本人のトップは、昭和20年代に活躍した久我美子だった。当時60歳ぐらい。今は70歳ぐらいの人を中心にしたアンケートだろう。
続いて2位高峰秀子、3位吉永小百合、4位原節子、5位桂木洋子桑野通子市川春代も上位に入っている。彼女らに投票した人は、今は80歳代か。松竹の有田紀子(「野菊のごとき君なりき」)や、東宝の杉葉子(「青い山脈」)など、(失礼な言い方だが)一発屋美女も上位に食い込んでいる。
女優は男優と違い、一本でも大ヒット映画に出ていれば、印象に残る。(杉葉子は後に成瀬巳喜男作品など、いろいろな名作に出ている)
私の好きな芦川いづみは6位である。浅丘ルリ子が17位、北原美枝が20位だから、目の確かな人が多い。
世界編では、フランス女優が上位を独占している。1位がフランソワーズ・アルヌール、3位がコリンヌ・ルシェール、5位がアナベラ。6位がアヌク・エーメ、7位がマリナ・ヴラディ、8位がダニエル・ダリュー。ベストテンの内、6人がフランス系だ。
なお他には、2位オードリー・ヘップバーン、4位イングリッド・バーグマン、9位ビビアン・リー。純粋なアメリカ人(ハリウッド女優)は10位のゲイル・ラッセルだけ。
この世代はフランス映画ファンが多いとわかる。フランスは第二次大戦中にドイツの傀儡政権ができて、日本の同盟国とみなされていた。だから戦中派は、そんなフランス映画を愛した。
僕の好きなアメリカ女優テレサ・ライトは13位に入っている。似たタイプのディアナ・ダービンも17位に入っている。当時からアメリカ映画ファンはロリコンだった(笑)。

 

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