「経験は年を取らない」長年連れ添った妻を亡くした老人が第二の人生に選んだのは、若いe-コマース企業のインターン!
監督・脚本・製作はナンシー・マイヤーズ、主演はロバート・デニーロ、アン・ハサウェイ。共演はレネ・ルッソ、アンダーズ・ホーム、クリスティーナ・シェラー

 

あらすじ

 
時刻表の出版会社を定年退職したベンは妻を病で亡くしたのをきっかけに、若者向けアパレル販売サイトにシニア・インターンとして入社した。はじめは厄介者扱いされたベンだったが、組織での経験を生かして次第にジュールズ社長や社員の信頼を勝ち取り、社内の人気者になる。
ジュールズ社長は起業して数年だが、女性らしいセンスときめ細やかさで社員数200人以上の企業に成長させた。しかし仕事に熱中するあまり、キャリアを捨てて専業主夫をしているマットとの間に溝ができた。ベンはある日、ジュールズの娘を送って行く途中でマットが浮気しているのを見てしまう。ジュールズもそのことは承知で、自分の権限を委譲して家庭中心の生き方を取り戻すため、外部からCEOを招致しようとする。このことには出資者も賛成している。しかしベンは反対だった。その上マットが会社にやって来てジュールズに君が作ったものを人に渡してはならないと叫ぶ。それを聞いて、ジュールズは外部CEOでなく内部スタッフをさらに育てて行く決心を固める。
 

 

雑感

 
ナンシー・マイヤーズ映画は、あまりリアリティーを追求していない。
中小出版印刷会社の元管理職が、組織で養った人間関係力だけで、最新のE-コマースの会社に入って潤滑油として活躍できるだろうか。聞くだけではおとぎ話のような気がする。もちろんあり得ないとは言えないが、凸版印刷の元役員を知っていたが、適応するとは思えない。
 
監督は今までのF1層より幅広いターゲットに的を広げた。批評家には酷評されているが、何も考えずに楽しめる映画としては出色の出来だ。
とくにベンら四人衆がジュールズの母の家に潜入して、パソコンをハックするエピソードは、全体的にゆる〜い雰囲気にうまく緊張感をはめ込んだから、映画の講義で使われそう。

 
ラスト近くなって、ベンとジュールズが部屋でテレビを見るシーン。「Singing in the Rain」でジーン・ケリーが歌う「You Were Meant for Me」のシーンが出てきた。後ろ姿で映っているのはデビー・レイノルズだ。アメリカは過去の遺産を使えるから良いな。

スタッフ・キャスト

 
監督・脚本・製作ナンシー・マイヤーズ
製作スザンヌ・ファーウェル
製作総指揮セリア・コスタス
音楽セオドア・シャピロ
撮影スティーヴン・ゴールドブラットスタッフ
 
配役

ベン・ウィテカー – ロバート・デ・ニーロ
ジュールズ・オースティン社長 – アン・ハサウェイ
エステティシャンのフィオナ – レネ・ルッソ
専業主夫マット – アンダーズ・ホーム
ペイジ – ジョジョ・クシュナ
キャメロン – アンドリュー・ラネルズ
ジェイソン – アダム・ディヴァイン
デイビス – ザック・パールマン
ルイス – ジェイソン・オーリー
社長秘書ベッキー – クリスティーナ・シェラー
 

 

 

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