マスオさんとサザエさんの息子タラオの誕生秘話である。漫画連載時には、あまり扱われていなかっただけに貴重な資料になりうる。

サザエさんが産み月に入り産科病院に移る。舟が見舞いに来るが喧嘩を始めてしまい陣痛が起きる。間も無くサザエは可愛い赤ちゃんを産み落とす。
赤ちゃんの名前をつけることになって色々な人が名付け親になりたいと言ってきた。そこでマスオは抽選で名前を選ぶと言い出す。タラオという名に決まったが、それはマスオが選んだものだった。実はマスオが前もってタラオという票を沢山入れてあったのだ。
サザエとタラオが無事退院して社宅に戻ってきて、北海道に住む義母もやって来る。マスオの妹鯛子の恋人辰野もサザエ宅を訪れる。辰野は小児科医としての実力を見せるために恐ろしい病名を並べるが、義母はショックで倒れてしまう。ところがそれはサザエと組んだ芝居だった。ともかく鯛子と辰野は婚約することができた。
マスオはタラオに構いきりなサザエに不満で酒を飲み午前様になる。翌朝、サザエはマスオを起こさずにタラオの世話にかまけると、マスオは遅刻しそうになり怒って食事もせずに出社する。
そこでサザエは舟に尋ねると、夫というものは子供に妻を取られてやきもちを焼くのだという。そして孫は預かるから週末に二人で旅行に行ってきなさいと勧めてくれた。
二人はタラオを磯野家に預けて早速旅館に向けて出発する。しかし気になり旅先から電話をかけてみると、ワカメがタラオを抱いたまま誘拐されたという。

 

 

感想:

今回も早撮りの青柳監督の作品。現在の皇太子と映画版のタラオは同じ歳だったのだ。
特にまとまりはなかったが、夫の子供を産んだ妻に対する不満は今も昔も変わらない。
今回前作より出番が多かったのは、若水ヤエ子、一ノ宮あつ子、柳川慶子、有島一郎かな。
それから前回の宝田明と雪村いずみのデュオに影響されたか、今回二回もサザエとマスオのデュオが挿入された。ただし宝田と比べると小泉は下手だったw。

 

 

監督 青柳信雄
脚本 笠原良三 、 蓮池義雄
原作 長谷川町子
配役

江利チエミ
小泉博
藤原釜足
清川虹子
白川由美
江原達怡
柳家金語楼
有島一郎
柳川慶子
梅野公子
脱線トリオ
立原博
佐々十郎
環三千世
若水ヤエ子(看護婦)
一の宮あつ子

サザエさんの赤ちゃん誕生 1960 東宝宝塚

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