元ネタはアメコミだろうが、それをブラッド・ピットとニコラス・ケイジがプロデューサーとして映画化。

スーパーヒーローのコスプレ・ヲタク「キック・アス」が正義に味方ぶって不良どもにボコられる様子が動画サイトにアップされる。それでもキック・アスは無駄な「正義」を止めない。それを見たマフィアのボスは自分のシマを荒らしているのはキック・アスに違いないと勘違いして襲ってくる。実はいかれた元警官ビッグ・ダディと殺し屋として育てられた娘ヒット・ガールが二人でマフィア根絶作戦をはじめていた。

日本も「バトルロワイヤル」や「リアル鬼ごっこ」といった弱者を被害者にするバイオレンスものが人気だが、アメリカは勧善懲悪が徹底されている。ただ、正義の味方が全員サイコで、マフィアの方がいたって正常という設定は面白かった。

ふだんのマフィア映画を見ていたら普通の殺戮シーンなのだが、当時11歳か12歳のクロエ・グレースが次々とマフィアをぶち殺すのだから、笑えるような哀愁があるような殺人シーンの連続だった。

ただ、アメコミヒーローはスーパーマン、バットマン、スパイダーマンまでしか知らないので、こういう現代アメコミの異常さにはついていけない。ベトナム世代がPTSDでイカれてしまうというのはわかるのだが、その孫の世代までアメリカはイカれているのか。こういう映画は銃乱射事件につながらないか,人ごとながら心配してしまう。
監督 マシュー・ヴォーン
脚本 ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン
原作 マーク・ミラー、ジョン・ロミータ・Jr
出演者
デイヴ・リゼウスキ(キック・アス) アーロン・ジョンソン
ミンディ・マクレイディ(ヒット・ガール) クロエ・グレース・モレッツ
クリス・ダミーコ(レッド・ミスト) クリストファー・ミンツ=プラッセ
デイモン・マクレイディ(ビッグ・ダディ) ニコラス・ケイジ

 

キック・アス 2010 ライオンズゲート

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