ウォルター・マッソー主演映画「マシンガン・パニック」(1974)の原作である。
英国の探偵ものではなかなか見られない、スウェーデン警察組織を描いた小説のベストワンだ。

原作はマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーで、高見浩が訳している。

出版社の紹介文である。

 

ベトナム反戦デモが荒れた夜、放置された一台のバスに現職刑事を含む八人の死体が!
史上初の大量殺人事件に警視庁の殺人課は色めき立つ。アメリカ推理作家クラブ最優秀長編賞受賞の傑作。

 

アメリカ映画の細かい筋は思い出せないのだが、最後がずいぶん違ったと思う。ベトナム戦争を苦しむアメリカと、修正社会主義国スウェーデンの違いだろう。残念ながら、映画は惜しいところで失敗している。
これだけでなく、エド・マクベイン原作の87分署シリーズも映像化すると、失敗する。うまくいったのは、黒澤明監督の「天国と地獄」ぐらいのものだ。
ハリウッド映画の場合、スターを目立たせなくてはいけないために、群衆劇のような脚本ではスポンサーが付かないのだろう。

 

原作を読んで思ったことは、高見浩の好訳もあるが、非常に読みやすい。有能で個性的な刑事群像が、実に楽しい。
小説オリジナルはスウェーデン語で書かれている。実は高見浩が英訳書を読んで和訳した。

 

刑事マルティン・ベック「笑う警官」 角川文庫

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