最初は播州皿屋敷ということで室町時代の怪談だったらしいが、全国に流布している。
その中でも国宝姫路城にあるお菊井戸は有名である。
小学校の遠足で見に行った。
しかし江戸の講談師により江戸城付近の旗本の住宅街・千代田区番町に舞台を移して、怪談の定番となった。
さらに大正年間、岡本綺堂が悲恋物語に書き換えたものを、川口松太郎が構成を改め、伊藤大輔監督が脚本を直接書いている。
血気盛んな将軍直参の旗本青山播磨は腰元お菊と愛し合い、一向に嫁を迎えようとはしない。
伯母は最後に先代将軍秀忠の娘を相手として押しつけ、格差婚だから側室を置くわけにはいかぬと申しつける。
播磨は悩み苦しみ、いっそお家断絶になっても構わぬと思う。
しかしお菊がその見合い話を聞き、疑心暗鬼になり、播磨の心底を知るため、あるはかりごとをする。
家宝の皿を割ったのだ。
心を試されたと知った播磨は激怒して、お菊を手討ちにいたす。
そして屋敷に火を掛け、炎の中へお菊の亡骸とともに消えていくのであった。
怪談かと思ったが、きれいな話(フィクション)だ。
長谷川一夫の横で、戦後派女優・津島恵子に伝統時代劇の様式を求めるのは酷だが、見てみるとなかなかよくやっている。
田崎潤の女房役・村田知栄子が軽い良い味を出していた。
一目見たときは山村紅葉かと思ってしまった。
俳優陣の厚みは足りず新東宝から借りてきたようだが、それでも伊藤大輔演出は補ってあまりある重厚な物だった。
監督 伊藤大輔
構成 川口松太郎
脚色 伊藤大輔
原作 岡本綺堂
撮影 杉山公平
美術 水谷浩
音楽 伊福部昭
出演
長谷川一夫 (青山播磨)
津島恵子 (お菊)
田崎潤
村田知栄子
阿井美千子
東山千栄子
進藤英太郎 (大久保彦左衛門)
映画はないので、玉三郎の歌舞伎で・・・

番町皿屋敷 お菊と播磨 1954 大映

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