この人の出演映画を最近いくつか見てきた。
決して新東宝でのデビューで恵まれたわけではない。
大映に転じてもニヒルさがぶつかるために市川雷蔵に疎まれた。
ようやく三島由紀夫に認められ美輪明宏の舞台「黒蜥蜴」で明智小五郎の役を得て評価され、テレビ界でスターになった。
そういう人生を思いながら、この歌を聴くと感動鳥肌だ。
享年54歳、僕と同じ年だ。

 

原曲は、1969年の松竹配給の俳優座映画「若者はゆく-続若者たち-」の挿入歌。歌唱はザ・ブルーベル・シンガーズ。主題歌のフォークソング「若者たち」とも合わない曲調だし、如何にもポップス・グループの彼らが歌ってもピンと来なかった。戦前派の山上路夫の歌詞は青春ポップスでも古くささがあって、しばしばそれが絶妙な味を醸し出した。
しかしこの曲は団塊の世代の若者たちの気持ちを引きつけなかった。その代わり、天知茂がドラマ「非情のライセンス」EDとして吹き込んだら、焼跡世代のハートに火を付けたようだ。

 

昭和ブルース 1973 天知茂

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