箱根の小涌園全面協力にもかかわらず、カルトな映画になってしまった珍作。編集段階以前に撮影段階あるいは脚本段階から変になっている。
本当にこれを前田陽一がメガホンを取ったのか?単純なナベプロ歌謡映画として撮れば良かったのに、「喜劇」と銘打ってしまったために悲劇になってしまった。途中から監督はさじを投げて助監督が撮ったのでは無いか?

 

城南大学の応援団と軽音楽部は仲が悪い。応援団はボーイのアルバイトとして軽音楽部はバンドマンとして小涌園で働くことになる。そこへ名士風の五十嵐(平田昭彦)らと自殺願望のあるひとみ(紀比呂子)が客としてやってきた。ひとみにマチャアキは一目惚れである。一方、なべおさみ応援団長は西北大学女子空手部主将(范文雀)と満更でもない。しかし突然、五十嵐がホテルジャックして箱根を独立国とすると言い出す。爆弾をホテル内に多数配置しているので、支配人(藤村有弘)も警察も動きが取れない。やがて五十嵐とひとみが精神病院から脱走したとテレビで報道される。

 

支配人らは一計を立てて、五十嵐の持つ起爆装置を奪うことにする。布施明が歌手として宴会場に登場して「愛の終わりに」を歌っている隙に起爆装置を奪うが結局取り戻され、起爆スイッチが押されたと思ったら実際は派手な打ち上げ花火がいくつも上がった。最後は救急車で白衣の天使・吉沢京子が現れて、精神病院に搬送するという落ち。
(ただし上映当時はまだ吉沢主演のテレビドラマ「レモンの天使」は放送されていない)

 

平田昭彦、立原博、大泉滉の逝っちゃってる狂人演技がカルトな意味で見物だが、それ以外は何とも悲惨なアイドル映画だった。クレイジーキャッツか、ドリフターズがいないと映画として様にならないのかなあ。

 

 

監督 前田陽一
脚本 石松愛弘、前田陽一
製作 渡辺晋、大木舜二
配役
堺正章
なべおさみ
紀比呂子
范文雀
平田昭彦
大泉滉
立原博
藤村有弘
小松政夫
田辺靖雄
望月浩
桜井センリ
山東昭子
ゴールデンハーフ
トリオ・ザ・スカイライン
いかりや長介
布施明
吉沢京子

 

喜劇 昨日の敵は今日も敵 1971 渡辺プロ(東宝)

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