時はクリスマス。しかしまぶしいほどハリウッドは晴れやかだ。最初から度肝を抜く群舞シーンハイウェイで渋滞中の車から次々と運転手が出てきてキレッキレのダンスを見せる。ボーカルがもう少しパワフルならばなお良かった。セブ(ライアン・ゴズリング)とミア(エマ・ストーン)はその後登場する。

カフェのウェイトレスとして働きながら、オーディションを渡り歩いているミアは売れない女優。今日もオーディション前にコーヒーを服にこぼされて、その上オーディションにも失敗して落ち込みパーティーをキャンセルしようとしたが、ルームメイトたちが許してくれない。パーティーに行ってみると、やはりここじゃない感がある。結局一人で帰り、途中聞こえてきたピアノに心惹かれ場末のバーにふと立ち寄る。

セブがハイウェイでなかなか進まないミアを追い抜いた後、カフェでコーヒーを少し飲み部屋に戻ると、姉が来ていて良い娘がいるから会えとうるさい。彼は売れないジャズ・ピアニストだ。独立を唆されて逃げられ結局働いていた店に戻ってラウンジピアノを弾いている。オーナーには曲目を指定されているが、つい思うように弾いてしまいクビになる。そこへ声を掛けたのがミアだったが、傷心のセブは無視する。

が来た。ハリウッドではもう水着を着て屋外プールでパーティーしているw。相変わらず売れないミアはパーティーバンドでキーボードを弾いているセブと再会する。そこで知らない曲をリクエストしてセブに復讐する。お互いのしこりも取れて接近する。今度はセブがミアをデートに誘い、ジャズが嫌いというミアをジャズのライブハウスに連れて行って熱くジャズ愛を語る。そして次はジェームズ・ディーンの映画「理由なき反抗を見に行こうと約束する。
しかしミアは映画当日に現在の彼氏グレッグと約束しているのを忘れていた。ミアは一旦セブとの約束をすっぽかして彼氏とのダブルデートに行く。しかし男同士で仕事の話ばかりしているのでその場でBFと別れて、セブの元に走ってしまう。
ところが今では考えられないことだが、映画館が昔ながらのフィルム映画館だったので途中で焼けてしまった。そこでミアは良いことを思い付く。映画に出てきた天文台へ行くのだ。不法侵入をして勝手にプラネタリウムを動かし、空に飛び上がってダンスをするという歴史に残るラブシーンで、愛を確かめ合う。

が来た。もう二人はラブラブで連日デートをしてきた。しかし二人に色気が増すほどに周囲との関係が変わり始める。ミアは一人芝居の舞台を自分の書いた脚本で演じて、セブは生活のためにクロスオーバーバンドに参加して、次第にすれ違いが始まる。

あっという間にが来る。セブはツアーでアメリカ中を転々とする毎日。一方ミアは一人芝居の観客が閑散として故郷に帰ってしまう。しかしセブの電話にミアを大作映画に抜擢したいという連絡が入る。ミアが事務所の人に会ってみると、7ヶ月パリに住むことになるという。
二人は今後のことを話し合う。ミアは映画の仕事でパリに7ヶ月縛られる。一方セブはツアーで留守がちで、二人は別れるしかないのだ。しかし彼から別れようとは言えなかった。

そして5年後の冬。大スターになったミアには可愛い子供がいた。しかし父親はセブではない。ある日、夫婦でジャズクラブを見つけて、ふと入ってみる。一目でわかったが、そこはツアーピアニストとして成功して作ったセブの店だった。セブが壇上に立つとすぐミアに気づく。そしてミアとの思い出の曲を弾く。二人は5年間ずっと一緒にいて幸せな生活が続いたらどうなっていたか想像してしまった。終わるとミアは席を立つ。出口で振り返るとセブが微笑んでいた。

さすがにアメリカの俳優は歌もダンスもみんな達者だ。日本でも二刀流の俳優は増えて来たが、アメリカと比べるとまだまだだ。
パロディ映画の側面があると聞いていたので、最初のハイウェイの渋滞シーンは、「8 1/2」のパロディでも始まるのかと思ったのでミュージカルらしいシーンに、かえって度肝を抜かれた。
ただ、気になったのはウィスパーボイス(ライアン・ゴズリング)ハスキーボイス(エマ・ストーン) の組み合わせだったこと。このデュエット中心では線が細い。そうならばもっと多くの人が歌う時間が欲しい。
好きなクラシック・ミュージカル映画「パリのアメリカ人」と「バンドワゴン」のオマージュは見られたが、全体を見ていて最も支配的だったのはフランス映画「シェルブールの雨傘」だった。
それを考えると、これは自分の好きなミュージカル映画ではないと思った。やはり現代で鑑賞に堪えうるのは黒人ミュージカルだけだろう。決してこの映画を見て損はしなかったが。

 

監督      デイミアン・チャゼル (アカデミー最優秀監督賞、他に「セッション」)
製作      フレッド・バーガー 、 ジョーダン・ホロウィッツ 、 ゲイリー・ギルバート 、 マーク・プラット
脚本      デイミアン・チャゼル
エグゼクティブ音楽プロデューサー        マリウス・デ・ヴリーズ
音楽監督    スティーブン・ギシュツキ
作曲      ジャスティン・ハーウィッツ
作詞      ベンジ・パセック 、 ジャスティン・ポール
振付      マンディ・ムーア
他にアカデミー撮影賞、作曲賞、主題歌賞、美術賞を獲得。

配役
ライアン・ゴズリング  ピアニストのセバスチャン(セブ)
エマ・ストーン     ヒロインの売れない女優ミア(アカデミー主演女優賞
ソノヤ・ミズノ     ルームメイトのケイトリン(日経イギリス人)
ローズマリー・デウィット  セブの姉ローラ
J・K・シモンズ     オーナーのビル
ジョン・レジェンド   ギタリストのキース

ラ・ラ・ランド 2016 サミット(米)

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