これは元祖ウルトラQを好きな人には堪らないSF映画の傑作。石坂浩二のナレーションが聞こえてくるようだ。
何が面白いって、襲ってくるのが意思を持たない宇宙の無機物、つまり石なのだ。と言っても結晶体だから成長する。ある大きさに達すると、重力のために崩壊して100個以上の破片に分かれる。その一つ一つがまた土地のケイ素を吸って巨大化を始める。崩壊と巨大化を繰り返して、人間の町を侵食する。
それに対抗するのが、最も地味な科学者である地質学者である。聞いただけでもワクワクする人は、根っからの理系であろう。

 

巨大隕石がカリフォルニアの小さな町サンアンジェロの山中に落下して巨大クレーターができて、クレーター外にも破片が散らばる。しかし住民は誰も気付かない。
この地方の土木事務所職員ベンが道で黒い石を発見して、事務所に持ち帰る。
翌日、別の職員デイブが出所すると、事務所は黒い石だらけで、弁慶でなくベンは立往生した。早速、医師や警察署長、コクレーン記者を呼んで捜査を開始する。医師はベンは皮膚が非常に硬くなった状態だが、死因は不明であると発表する。コクレーン記者からベンが前日黒い石を拾ったことが知らされ、デイブの恋人で教師のキャシーが校外学習で山に登っていることから念のために注意を促しに行く。そこでジニーという娘が石を持って帰ったと聞き、ジニーの家に行くと家は破壊されジニーの両親は既に亡くなっており、ジニーは生存していましたが皮膚が硬化を始めていた。早速、デイブとキャシーはロスの病院へジニーを送り届ける。
そしてデイブは大学時代の恩師フランダース教授に助けを求める。フランダースは快く引き受け現地を調査する。やがて頂上にクレーターができており、黒い石は宇宙隕石だと知れる。隕石に触れている地表は白っぽく変色しているが、これはシリコンを隕石に吸収されたせいと考えられた。
事務所に戻り、隕石に様々な刺激を与える内に水を与えると、結晶として成長することがわかる。折悪く低気圧にサンアンジェロは襲われて、山に住む人々が隕石が成長したモノリスの犠牲になる。
しかしロスの医師ヘンドリクスはデイブから知らされた情報を元にシリコン注射することによりジニーを快方に導く。
デイブはジニーが助かったことを聞き、その処方を地元医師に伝えてモノリスに触れたことによる皮膚硬化症に苦しめられている人たちを救う。そしてその処方をヒントにして、フランダース教授は水の代わりに食塩水を隕石にかけると成長が止まることを発見する。
問題は刻一刻と町に近づいている隕石の大群を止めるかということである。サンアンジェロは塩湖があった土地で、今も塩が重要な産物だ。またダムがあり、塩を含んだ水をモノリスにぶつけることが出来る。しかし塩分の量が足りるかは賭けである。待てど暮らせど知事の許可が下りない。とうとう痺れを切らせたデイブは全責任を背負ってダムに仕掛けたダイナマイトを爆破する。

 

 

最後は、何より科学の力で勝つことができたことが、とても嬉しい。もっとも水がダメで食塩水が良いというのはよほど濃度が濃かったんだろうが、すこし都合が良すぎるが。
この作品が日本未公開だったとは信じられない。

 

主演のグラント・ウィリアムズはイケメンだがSF映画「縮みゆく人間」でも主演していた。この手の顔がSF向きなのか。

 

 

監督:ジョン・シャーウッド 
製作:ハワード・クリスティ
原案:ジャック・アーノルド 、ロバート・M・フレスコ
脚本:ロバート・M・フレスコ、 ノーマン・ジョリー 
撮影:エリス・W・カーター
特撮:クリフォード・スタイン

 

 

出演:
グラント・ウィリアムズ(デイブ)
ローラ・オルブライト(キャシー)
レス・トレメイン(コクレーン記者)
トレヴァー・バーデット(フランダース教授)
ウィリアム・フラハーティ(コーリー署長)

 

 

モノリスの怪物 (The Monolith Monsters) 1957 ユニバーサル配給 巨石が人間や街を襲う!

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