一言で言って、蛇足である。
もしパート4を作るのであれば、ソフィア・コッポラが監督をして「極道の女たち」のマフィア版を作った方が良い。
この映画もシチリアのオペラ “Cavalleria Rusticana” を基にした、独立作品として見れば、決して悪くない。
しかし前二作が偉大すぎた。
あえて比較してみると、あらが見えてくる。
二代目ドンを再び演じるアル・パチーノに文句はない。
この作品でも凄い演技を見せる。
「ロッキーのエイドリアン」タリア・シャイアも良い演技を見せている。
しかしトニー賞もエミー賞も獲得していて、西部劇では悪役として定評があった名優イーライ・ウォラックは出てきただけで、○○だとわかってしまう。
もう少しキャスティングに工夫が必要だった。
三代目ドンの地位はアンディ・ガルシアには荷が重すぎた。
彼は優男すぎる。
アル・パチーノと違うイメージを出したかったのだが、失敗したと思う。
またウィノナ・ライダーがマイケルの娘役から降りたのも残念だった。
映画「シザーハンズ」に出演するためだが、フランシス・フォード・コッポラを蹴って、ティム・バートンを取るとは、実に頭のいい女優だ。
代役のソフィア・コッポラも、自分に合わない配役で辛かったろう。
この作品は「ゴッドファーザー」三部作の中で唯一、オスカーを逃した。
その代わり、ソフィアは監督・脚本業に進出し、2004年に「ロスト・イン・トランスレーション」でアカデミー脚本賞を獲得している。

次の場面では、イタリア語版「愛のテーマ」が聞ける。

ゴッドファーザー パート3 パラマウント 1990

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